『Z世代のための米大統領選挙連続講座⑪』★『米民主党は中間所得層への底上げで、富豪や大企業に対する法人税を28%(+6%)に引き上げ』★『トランプ氏はイーロン・マスク氏を閣僚に起用、ロバート・ケネディ・ジュニア氏も招へいか?』
米国民主党の全国大会が8月19日、シカゴで開催された。ハリス副大統領がサプライズで登場し、「希望、信念をもって、前に進み、理想のために戦おう。戦えば、私たちは勝つ」とトランプ氏の打倒を呼びかけた。党の政策綱領が発表された。
目玉となる経済政策では法人税を現行の21%から28%に引き上げる方針。中間所得層への底上げの支援策で、富豪や大企業に対する法人税を28%と6%引き上げて、それを中間層や労働者に回して経済的な底上げで、経済格差の是正と中間層の生活向上や尊厳を守り、「国民経済」の公正・平等化を推進する。
CNN(8月20 日配信)によると、トランプ前大統領は、在任中の2017年に法人税を35%から21%に引き下げた。超党派組織「責任ある連邦予算委員会(CRFB)」の試算によると、法人税を28%に引き上げれば今後10年間の連邦政府の財政赤字を1兆ドル削減することができる、という。一方、トランプ氏は当選すれば、法人税(21%))をさらに15%まで引き下げる富裕層重視の政策を実施すると言及している。
米ブルームバーグ(8月1日配信)によると、ハリス氏は財務省高官のブライアン・ネルソン氏を自身の選挙陣営に起用した。ネルソン氏は2021年終盤から財務次官(テロリズム・金融情報担当)を務め、制裁や国際金融犯罪対策に関する財務省の取り組みを統括してきた。
米国がロシアなど敵対国に制裁措置を講じてきた際に、ネルソン氏は世界各地に足を運び、テロ資金を巡る対策や米制裁回避の阻止について相手国・地域と話し合ってきた、という。
●世論調査ではハリス氏が僅差で逆転、リード
「米フォーブス」(8/22配信)によると、FiveThirtyEightの世論調査では、ハリス氏を支持する有権者の割合は46.6%、トランプ氏を支持する有権者の割合は43.8%で、ハリス氏が2.9ポイントのリードしている。
また、政治サイト「リアル・クリア・ポリティクス」の各種世論調査の集計(21日時点)によると、「1対1」を想定した場合、支持率はハリス氏(48・2%)がトランプ氏(46・7%)をやや上回る。
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トランプ陣営にイーロン・マスク氏を閣僚に起用
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一方、富裕層の味方のトランプ氏は毎月4500万ドル(約71億円)を献金することを約束した米資産家で起業家のイーロン・マスク氏(EVテスラCEO、X(旧ツイッターCEO)を8月19日、大統領選で当選した場合、イーロン・マスク氏を閣僚に起用する意向を明らかにした。
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トランプ氏を支える「スーパー政治活動委員会」(PAC)にはマスク氏のほか、データ解析企業の「米パランティア・テクノロジーズ」の共同創業者の富豪・ジョー・ロンズデール氏や暗号資産(仮想通貨)で財を成したキャメロン、タイラー・ウィンクルボス兄弟らのシリコンバレーの大口寄付者に名を連ねている。
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ケネディ氏が大統領選から撤退 トランプ氏支持か?
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米大統領選に立候補を表明している弁護士のロバート・ケネディ・ジュニア氏(70)の陣営は8月21日に「ケネディ氏の今後の方針について23日に演説する」と発表した。複数の米メディアはその内容について「ケネディ氏は同日、西部アリゾナ州フェニックス郊外で予定されているトランプ氏の選挙集会に出席する方向で調整しているという。
そうすると、23日には民主党はハリス氏の立候補演説があり、トランプ陣営ではケネディ氏の演説とかち合うことになり、「トランプ氏の応援演説で、マスク氏同様に閣僚入りを狙っいるのか、はたまた、地球環境、CO2排出問題でのスピーチをやるのか、サプライズ情報が飛び出すのかーまさに前代未聞の「仁義なき戦い」に突入するのか?全く目が離せない。
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