日本リーダーパワー史(694)『ブレブレ」『右往左往』「他力本願」の無能なリーダーが日本沈没を加速させているー日本の決定的瞬間『西南戦争』で見せた大久保利通内務卿(実質、首相)の『胆力』『不言実行力』「不動心」を学ぶ①
2016/11/02
日本リーダーパワー史(694)
『ブレブレ」『右往左往』「他力本願」の日本の無能なリーダーが日本沈没を
加速させているー
日本の決定的瞬間『西南戦争』で見せた大久保利通内務卿(実質、首相)
の『不言実行力』「不動心」を学ぶ①
前坂 俊之(ジャーナリスト)
- 安倍首相は米国のノーベル経済賞受賞の経済学者3人を招いて、消費税の値上げ問題、アベノミクス、日本の経済運営についてご高説を拝聴している。まさしく、アメリカのおとなしい、自主性のない生徒であり、独立自尊した政治家のやることではない。
- マスコミは『安倍首相が再び自説を撤回して、消費税値上げを再延期するのではないか』そのブレの可能性を報じている。
- どこの国のトップに自国の経済運営を他国の経済学者の意見を参考にして決める見識のないリーダーがいるのか。政治も経済も人生も『他力本願』ではなく、『自力本願」「自己革新』なくして、うまくいくはずがない。
- また、凋落一途のわらをもつかむシャープはテリー・ゴウ(郭台銘)会長率いるチャイワン企業、ホンハイ(鴻海精密工業)によって、ていよく1000億円を巻き上げられて、泣く泣く調印の予想通りの交渉力のなさを見せつけた。。
鴻海、シャープ買収について出資1,000億円減を検討
http://iphone-mania.jp/news-108183/
ホンハイ買収受け入れで見えた、シャープの「甘い認識」大前研一の日本のカラクリ
http://president.jp/articles/-/17583
http://jp.reuters.com/article/sharp-foxconn-sign-deal-idJPKCN0WS03H
今回は『そして、だれもリーダーがいなくなった現在日本」で、国難日本史の中で、最高のリーダーパワーを発揮した大久保利通の胆力について、その側近だった林董著『後は昔の記』(時事新報社、1910年)の証言をみていく。
日本の決定的瞬間『西南戦争』で見せた大久保利通内務卿(実質、首相)の見せた『不言実行力』「不動心」を学ぶ①
林董著『後は昔の記』時事新報社、1910年。
『後は昔の記 他 林董回顧録』1970年、平凡社
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9E%97%E8%91%A3
『西南戦争の勃発と大久保公の人柄』
1878年(明治10)十年二月五日には天皇陛下神戸・大阪に行幸あり。西京・神戸間の鉄道開業式の典を挙行し給う。予は伊藤博文工部卿に随行して水路、神戸に至り、開業式の典に参列の為め招待せられたる外国公使等接待の事を掌る。
其盛典は首尾よく相済み、皆々太平を謳歌する時に際し、忽ち西南より凶報あり。鹿児島の私学校生徒反状明白なる趣き、十二日に電報の注進あり。
私学校徒の早晩事を起すべきことは皆々の予て期したることながら、又、今更の様に覚えて、上下の驚愕甚だしく、西京の騒擾は恰も鼎(かなえ)の沸くが如くなりし。
当時陛下にお側の面々には、三条実美太政太臣、木戸孝允顧問官・山県有朋陸軍卿・伊藤博文工部卿等有力有為の政治家多かりしも、是ぞという方略(方針)を定むる者もなく、徒らに疾首蹙頞(しつしゅしゅくあく)=心を痛め眉をしかめる=する者のみなりし。
十八日薩軍の先鋒熊本に逼(せま)り、城下の市衝を焼く。西京行在所(あんざいしよ)にては衆議紛々たり。此時、大久保参議内務卿は開拓使の玄武丸に乗じ西京に来らるるの報知あり。
十六、七日の頃かと覚ゆ、神戸着の予定なる故、予は伊藤氏に随行して出迎の為に神戸に赴けり。大久保氏は夜に入りて着神せられ、十一時の特別汽車にて直に上京せらる。汽車室には、大久保卿と伊藤卿と予と三人なり。
伊藤氏が西南の事情、西京の景況を語らるる間、大久保氏は唯沈黙して聞かるるのみ、別に何事も発言せられず。やがて西京に着すれば、出迎の馬車あり。三人之に乗りて大久保氏の旅宿に至り、伊藤氏と予とは同宿に在りし故、直ちに宿に帰る。
翌日早朝、主上、当分西京に御駐蹕(ごちゅうひつ=天子が行幸の途中、一時乗り物をとめること。また、一時その土地に滞在すること=可成(なるべき)旨を達せらる。夫より引続きて、西京御所を以て仮太政官と被成問、各官員此に出勤すべき旨の達あり。
又西郷隆盛以下位記剥脱の達、有栖川宮 熾仁親王(ありすがわのみや たるひとしんのう)、征討都督に被任の達、西郷以下追討の達、山県陸軍卿参軍として有栖川宮随行九州へ出張被命の達、陸続として布告あり。
前日迄、鼎の沸くが如く動揺せし西京も百事緒に付き、人各々其職務に従事して、忽ちに静粛に帰せし有様は、掌をかえしたるが如くなりし。
予が先年使節に随行して西洋に巡回したる間(岩倉西欧使節団のこと)、屡々大久保参議に官務にて旨を請いしことありしも、何事に付て別に意見を述べられたることもなく、議論もなく、話説もなく唯、寡黙して居られしのみ故、薩摩藩は王政維新に功ありしを以て、其藩の人としいえば如斯(かくのごとき)人も猶よく参議の上席を占め居らるることよと思い居りしに、
西南事件の起るに際し、氏の挙止(不言実行、泰然自若)を見て初めて知りぬ。その齷齪(あくせく)=細かいことを気にして、落ち着かないさま。目先のことにとらわれて、気持ちがせかせかするさま)たる事務家なる者は、只、走れ刀筆の吏(事務屋)たるに過ぎず。
所謂棟梁(とうりょう)の材(国や集団を支えることができ、重要な任務を任せることのできる人のこと)。社稜(しゃしょく)の臣なる者(国家の危急存亡のとき、その危難を一身に引き受けて、事に当たる臣。国家の重臣)は、
事務を所弁するに巧みなる人に非ずして、是非の決断に明らかにして、危に臨んで意見一定して動かざるにあることを、蓋(けだし)、大久保参議其人の如くなるをいうならん。
先年使節が帰朝の後、征韓論にて政府の論二途に分れ、西郷隆盛に従って薩摩に帰りたる有為の薩人は数知れず。抑(そもそ)も大久保参議が政府に立って勢力あるは薩藩の後楯あればなり。
『百万人ともわれ行かん」のこの気迫、実行力、不動心
されば其人達が袂(たもと)を連ねて朝廷を去れば、大久保氏は政府に孤立して己の勢力も亦、殺減すべき道理なるに、是等の事は少しも省みられず
厳然として此人達に対し反対論を維持して動かざりし有様は、風雨激しく波涛怒号する夜、燈明台の光線一条よく闇黒世界を照して、困難の中にある船舶に航路の方針を示すが如き観を為せしも、
予が直接に氏の挙止を目撃したるに非ざれは、左迄感何の情も深からざりしが、明治十年西京に於て氏の挙動を見て、氏は実に社稜、棟梁の臣して、明治年間に於るのみならず、日本の歴史中有数の政治家たることを信ぜり。
明治十一年五月十四日、賊あり、参議兼内務卿大久保利通氏を参朝の途上に戕(ころす、暗殺)す。
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