「2022年コロナ・デルタ株終息後のパクスなき世界へ(上)」(2021/9/15 )★『デルタ株が世界的に猛威を振るう』★『デルタ株感染の45%は20歳以下に集中』★『地球環境異変が世界中に猛威』★『菅首相辞任から自民党総裁選、政治の季節へ』
2021/10/17
2022年コロナ・デルタ株終息後のパクスなき世界へ
前坂俊之(ジャーナリスト)
東京五輪・パランピックのの狂騒曲が終了した9月3日、菅首相が突然辞意を表明し、自民党総裁選(9月17日告示、29日投票)に突入した。世界のコロナデルタ株パンデミックは、ワクチン接種率の増加で、感染者数が鈍化、米欧ではコロナと経済の両立に向けた緩和策の出口戦略が始まった。米中冷戦は過熱中で、バイデン大統領はアフガン戦争を終結させ、米国・日本・豪州・インドによる対中国包囲網(クアッド)に力を入れている。2022年のパクス(古代ローマの平和と秩序の女神)なき世界地図がじょじょに見えてきた。(以下は9月15日までの情報分析、放談です。)
(A)「それでは恒例の世界各国・地域の新型コロナ感染者数(死者数)から入りましょうか。米ジョンズ・ホプキンズ大学のまとめでは、9月15日現在の数字は以下の通りとなっています。
世界全体の累計感染者は約2億2527万(死者数約464万人)です
米国 4122万(66万2千)
インド 3329万(44万3千)
ブラジル 2101万(58万7千)
英国 729万(13万5千)
ロシア 706 万(19万)
フランス 699万(11万6千)
トルコ 668万(6万)
イラン 532万(11万5千)
アルゼンチン 523万(11万4千)
コロンビア 493万(12万6千)
スペイン 492万(8万5千)
番外・日本 116万2736人 (1万5439人)
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デルタ株が世界的に猛威を振るう
(B)「WHOの集計によると、世界の新規感染者は5月にいったん横ばいとなったが、ここ2カ月はデルタ変異株が広がり、米国の102万人(前週より15%)増加、イラン、インド、英国、ブラジルで増えた。新規感染者の増加率はオーストラリアを含む西太平洋地域が20%で最も大きく、2位が南北アメリカの8%。東南アジアと地中海東部では減少していた。ワクチン接種率を見ると、中国やカナダ、フランスが非常に高い。」
(C)「日本は9月11日段階で2度ワクチン接種した人の割合が50%となっている。政府は9月末までに全国民の7割が少なくとも1回目を終え、6割が2回目を完了すると見込んでいる。10月から11月の早い時期には、何とか希望者全員のワクチン接種を完了予定です。」
(A)「政府は8月27日、新型コロナウイルスのデルタ株が日本列島を直撃してきたため、4度目の緊急事宣言を拡大して北海道、宮城、愛知、岡山、広島の8道県に新たに発出した。すでに発令済みの東京、大阪などと合わせて計21都道府県に「泥縄式」に拡大したわけで期限は9月12日までとした。これまでと変わらぬ無為無策、ワクチン接種率を向上させて、年末までに何とか抑え込みたい皮算用だったが、結局、再び期限を9月末までに延長しましたね(苦笑)。」
(C)「なぜかというと、国内重症者は8月末で2060人と過去最多を更新、全国の自宅療養者も12万人に迫まってきた。入院できず自宅療養中に死亡するケースが相次いでいるからです。
各自治体では症状が悪化した患者が酸素吸入を受けられる「酸素ステーション」設置したり、自宅療養数の激増に対して重症、中等症患者のベッド数の拡大や野戦病院の設置。入院の必要のない患者には開業医や順番を検討しているが、重症患者の急増に追いつけず医療体制は完全に崩壊してしまった。」
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デルタ株感染の45%は20歳以下に集中
(A)「新たな問題はデルタ株によるワクチン不接種の青少年層に新規感染者が激増していること。8月末の現在の東京都内の新規感染者(3081人)のうち20歳代以下が全体の45%を占め、65歳以上はわずか0,04%しかいなかった。9月の新学期を前に小、中、高校で感染防止策と学校での教室授業とオンライン授業を並立させるかの難題おきてきた。12万人以上に増えた自宅療養者がさらに増えることも間違ない」
(B)「京都大学大学院の西浦博教授も「デルタ株はこのまま終息せず数年から(長くて)5年くらいの時間をかけて次第に未来が開かれてくる」と言っている。ダラダラと現在のような「コロナ共生社会」が2-5年は続くというわけだよ。」
(C)「デルタ株パンデミックは世界経済に大きなショックを与えている。ブルーンバーグ(8月26日)によると、「中国政府は今月、港湾労働者1人がデルタ株の陽性だったとして、世界で3番目にコンテナ取扱量が多い寧波舟山港の一部を2週間にわたり閉鎖した。アジアから欧州にコンテナを運ぶコストは昨年5月に比べて約10倍にハネ上がった。デルタ株の蔓延でアジア生産、サプライチェーンが一変し、22年半ばまでこの状態が続く、と伝えている。」
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地球環境異変が世界中に猛威
(B)「私がコロナパンデミックと東京五輪と同時に一番心配していたのは地球環境異変が世界中に大きな影響を与えていることですね。日本では7月初めから九州、西日本一帯に記録破りの集中豪雨、「線状降水帯」による土砂災害や洪水が頻発しましたね。
ヨーロッパでも7月中旬、ドイツ西部地区で未曾有の洪水があり170以上が死亡。地中海沿岸地域も熱波に見舞われ、欧州での観測史上最高の48.8度を記録、トルコ、ギリシャ、などで大規模な森林火災が連発した。北米のカルフォルニア州やお隣のカナダ・バンクーバー、シアトル、オレゴン州でも1945年以来初めて40度を超えた。 逆に南半球ではブラジル南部の43都市では7月に64年ぶりに積雪が観測された。」
(A) 「そんな異常気象が全世界に及んでいる中で、国連の「気候変動に関する政府間パネル(IPPC) 第1作業部会は8月9日、「地球温暖化の原因は人間活動の影響によるものだ」と初めて断定しました。「温暖化により、海水面の上昇、氷河の消滅、猛暑、洪水、干ばつ、熱帯性暴風雨などが発生し、今後数十年にわたって地球に大きな変化を与える。」との報告書を公表したのです.
「その報告書によりますと、
①50年に温室ガスの排出を実質ゼロに抑えるても、2021~40年の間に1.5度の上昇に到達する可能性が高い
②海面水位は2100年までに最大1.01m上昇し、2m近くに達する可能性もある。
③今、世界の二酸化炭素排出量がネットゼロになったとしても、地球温暖化は止まらない。一方で、1.5度の気温上昇にとどめれば、上昇が2度に達する場合と比べて、「50年に1度」の極端な高温は30%程度減らすことができるーなどと最大の警告を発している。」
(B)「2016年11月の COP22では「世界の平均気温上昇を産業革命以前に比べて2℃より十分低く保ち、1.5℃に抑える努力をする」と世界共通の長期目標を掲げた。
18年10月のCOP24では「2050年にカーボンニュートラル(CO2の温室効果ガスの「排出量」から、森林などの「吸収量」を差し引いてプラス、マイナスゼロにすること)によって、脱炭素社会の実現を目指す」、「今後10年間の取り組みが1.5%達成できるかどうかの分岐点となる」と各国に一段と積極的な取り組みを求めていた。このため今年11月 1日から12日まで英国グラスゴーで「COP26」を開催し、各国の目標達成に向けた議論と行動を加速させる方針で、もはや待ったなしの状態だね」。
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菅首相辞任から自民党総裁選、政治の季節へ
(C)「そんな中、8月22日の横浜市長選挙で無所属新人で元横浜市立大教授の山中竹脊民(48) =立憲民主党推薦=が、 元国家公安委員長の小此木八郎氏(56)らを大差で破り、初当選を決めた。 現職総理の地盤で全面支援した候補者が敗れるケースは極めて珍らしく、菅首相おろしに拍車がかかったのです。
選挙の敗因は①菅政権のコロナ対策ワクチン接種の遅れによる医療体制の崩壊②世論調査での内閣支持率は20-30%と「政権困難最低ライン」に低迷してきたことーなどが挙げられた。」
(A)「ところが、八方ふさがりだった菅首相は9月3日、突然、自民党総裁選に立候補しないことを表明、わずか1年の短期政権で自滅した。コロナ禍が長期化し、国民の生活、将来不安がますます高まるなかで、再び自民党派閥政治の「理念・戦略なき・跡目相続・仁義なき戦い」が始まったわけです。」
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