3・11東北関東大震災・福島原発事故ー『日本のメルトダウン』ーを食い止められるか①
恐ろしい事態がついに起きた。日本の運命も世界への巨大な影響も、今後の数日にかかっている。原発のメルトダウンをこれ以上食い止められるかどうかに。
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&rel=j7&k=2011031601176
東日本どころか、日本全体がつぶれるかどうかの、瀬戸際なのである。
『福島第1原発重大局面 「最悪のメルトダウン」である』(J-CASTニュース 3月16日(水)14時22分配信)によると、この2号機は、原子炉格納器で燃料棒がすべて露出し、「空だき」になり、メルトダウン(炉心溶融)の可能性も出てきた,という。
今は、もう最悪のリスクを想定して物事には対処しなければならない。
『2号機の原子炉は15日朝の爆発で、原子炉本体である「圧力容器」を覆う「格納容器」が損傷した可能性もある。』(2011年3月16日22時19分 読売新聞)
「原子力資料情報室」(3月15日)の声明では、「今後も、炉水位の低下、格納容器の損傷で多量の放射性物質が放出される可能性がある」と指摘。J-CASTニュースでも、ニューヨーク・タイムズ紙のウェブサイトは「溶けた燃料が全ての骨組みを破壊し、膨大な量の放射性物質が放出される、可能性があると報道。
英ファイナンシャル・タイムズ紙のブログで原子力物理学者のシャン・ナイアー氏『状況はきわめて深刻で、最悪の場合広範囲に放射能汚染が起こる可能性がある。
16日付の有力紙「イズベスチヤ」は、国営原子力企業「ロスアトム」専門家の見方として、「事故直後、(東京電力は)放射性ガスを大気中に放出してでも、即座に原子炉を水で浸さねばならなかった。最悪の事態を避けられると期待し、対応が遅れた」と伝えた。(2011年3月16日18時17分 読売新聞)
『共同通信(2011.3.16 12:38)では「ロシア人原発事故専門家は15日、「経済的利益を安全より優先させたことを示す具体例」だと批判した。この専門家は、旧ソ連時代に政府機関の責任者を務め、原発事故の汚染除去を担ったアンドレエフ氏。
4号機では、使用済み核燃料に関係する水素爆発の可能性がある火災が発生。ロイターによると、同氏はこの火災に関し、使用済み核燃料プールで日本のように高い密度で使用済み燃料を貯蔵した場合、プールから水がなくなれば、火災発生の可能性が高くなると主張した。(共同)
田中宇国際ニュースによると、「冷却水が不足して炉心(圧力容器)内の水位が下がり、燃料棒の上部がむき出しになって、部分的な炉心溶融が1、2、3号機のすべてで起きた。」
さらに、事態はより悪化の一途で。燃料棒の冷却プールが損傷しているのか、冷却水がたまらず高温となって水蒸気爆発、火災が発生した。
「燃料棒(専門家のコメントでは3年間は冷却水で冷やし続けなければならない。狭いプールにぎっしりの燃料棒を入れすぎていた)が溶融し、再臨界によって熱を放ち、溶融や爆発して放射性物質を巻き散らかしかねない」という危険な状態に陥ってている。
東電も政府も保安院も学者も製造メーカーの設計者、技術者も、もちろん世界の原子力研究者もすべてが体験したことのない<未知なる領域>が-
日本はこのメルトダウンを国家の総力を挙げて食い止めなければならないが、その決死的な覚悟がまだ十分に感じられないし、スピードがない。
すべての問題は、冷却水はもうダウンしているらしいので、海水を注入し、炉内の温度が上がらないようにする、燃料棒の溶融をこれ以上広げないようにする、時間との戦いである。何よりもスピードと決断と覚悟が必要だ。一刻の猶予は被害をさらに拡大するのみである。
このため、東京電力、消防庁、機動隊、自衛隊のポンプ車などを動員して必死にあたっているものの、何分、高濃度の放射性の汚染に危険をさらしながらの作業なので作業は思うに任せない。
自衛隊のヘリからの空からの消火も「陸自ヘリからの3号機消火見送り 放射線が限界値超す」(周辺上空の放射線量を調査したが、限界値を超えたため長時間現場にとどまることが危険と判断し、消火活動を見送った。17日以降も放射線量を調査し(朝日2011年3月16日20時54分)といった具合で時間は刻一刻とカウントダウンしている。
太平洋戦争末期の空襲に対して、バケツリレーで消火に当たっているようなもどかしさだ。
菅総理も、防衛大臣も、各大臣、政府も、トップリーダー、官僚のすべてが原発の崩壊食い止めに時間を待っている余裕はない。
いまこそ、
関連記事
-
-
世界一人気の世界文化遺産『マチュピチュ』旅行記(2015 /10/10-18>「朝霧の中から神秘に包まれた『マチュピチュ』がこつ然と現れてきた水野国男(カメラマン)⓶
★<世界一人気の世界文化遺産『マチュピチュ』旅行記 (201 …
-
-
池田龍夫のマスコミ時評(28)「抑止力」一辺倒の危うさ- 新防衛大綱の「動的防衛力」
池田龍夫のマスコミ時評(28) 「抑止力」一辺倒の危うさ̵ …
-
-
『オンライン/昭和史研究』★昭和天皇による「敗戦の原因分析」②『軍備は平和確保のための一手段である』ところがその軍備の力を使用したがる軍人があった」★『なぜ日本人種は嫌われたかー白色人種の有色人種に対する優越感、日本人の独善性、日本人の教養の不足、日本人の宗教の異なること』
2015/07/ …
-
-
●「H3ロケットの大失敗」(23年3月7日)ー『宇宙開発は一国の科学技術のバロメータ。H3初号機の度重なる失敗は、日本の科学技術力、イノベーション力、ものづくり力の「低落」を象徴するもので「日本経済復活」は危機的な状況にある。追い込まれているー
「H3ロケットの大失敗」-日本沈没加速 …
-
-
『日本の運命を分けた<三国干渉>にどう対応したか、戦略的外交の研究講座⑦』★『現代史の復習問題/「延々と続く日韓衝突のルーツを訪ねるー英『タイムズ』など外国紙が報道する120年前の『日中韓戦争史②<日清戦争は朝鮮による上海の金玉均暗殺事件で起きた』
逗子なぎさ橋珈琲テラス通信(2025/11/10am10) 201 …
-
-
『美しく老いた女性講座/作家・宇野千代(98歳)研究』★『明治の女性ながら、何ものにもとらわれず、自主独立の精神で、いつまでも美しく自由奔放に恋愛に文学に精一杯生きた華麗なる作家人生』『可愛らしく生きぬいた私の長寿文学10訓』
2019/12/06 記事再録 …
-
-
『オンライン講座/明治維新は誰が起こしたか』★『高杉晋作の国難突破力』★『植民地中国・上海租界地には「犬と中国人は入るべからず」の看板に日本の運命に危機感を募らせた』★『内乱を抑えるために、外国の経済的、軍事的援助を受けることが国を滅ぼす』★『大砲を搭載した蒸気軍艦(12万3千ドル(約7万両)を長州藩に無断で購入、幕府軍を倒すことに成功した、倒幕の第一歩!』①
2017/11/16 /「戦略思想不在の歴 …
-
-
「Z世代への遺言・日本を救った長寿逆転突破人の研究①」★『「電力の鬼」松永安左エ門(95歳)は70歳から再出発、昭和敗戦(1945年)のどん底から立ち上がり電力増産の基盤インフラ(水力発電ダムなど)と9電力体制を万難を排して実現し、高度経済成長を実現した『奇跡の男』①
2021/10/05「オンライン・日本史決定的瞬間講座⑩ …
-
-
終戦70年・日本敗戦史(80)戦後70年―決して忘れてはならないマッカーサー、蒋介石の寛大な処置③
終戦70年・日本敗戦史(80) 戦後70年―決して忘れてはならない敵国の寛大 …
-
-
速報(343)『アメリカ政治―「おバカで結構」米共和党綱領の呆れた中身』◎『欧州に蔓延する自殺という疫病』
速報(343)『日本のメルトダウン』 ◎『アメリカ政 …
