前坂俊之オフィシャルウェブサイト

地球の中の日本、世界史の中の日本人を考える

*

人気リクエスト記事再録 百歳学入門(185)-『画狂老人・葛飾北斎(90)の不老長寿物語』★『70、80洟垂れ小僧、洟垂れ娘に与える』★『クリエイティブ/熱狂人間は年など忘れて不老長寿になる』★『画業三昧で時間に追わて描きまくり、気がつけば百歳』

      2018/01/17

  百歳学入門(185)

『画狂老人・葛飾北斎(90)の不老長寿物語』

★『創造/熱狂人間は年など忘れて不老長寿になる』→

★『生きることは日々新たなり、また新たなり』 →

★『画業三昧で時間に追わて描きまくり、気がつけば百歳となる』

 

前坂 俊之(ジャーナリスト)

葛飾北斎は世界的な画家であると同時に、晩年の達人、超人である。

北斎は七十五歳以降、「画狂老人」を名乗ったが、これこそ彼の生き方をもっともよくあらわしている言葉である。

「画狂老人」とは画のことしか考えない、いい絵を描くことに熱中した老人という意味だが、『浮世絵』という表現形式で創造への情熱を燃やし続けた。それも、大方の人間が情熱の火が消えかかる70歳過ぎてから、逆にエンジンをふかせて人生マラソンのラストコーナーを全力疾走して、世界記録を達成した長寿芸術家といってよいであろう。

『画家は長命、作家は短命』という言葉がある。

http://www.excite.co.jp/News/bit/00091160033169.html

確かに、長寿の画家は数多い。

ピカソ92歳、シャガールは90歳、ミロも90歳。ミケランジエロ89歳、モネ86歳、マティス85歳、ダリ、マティスは85歳、ドガ83歳、ゴヤ82歳となるが、これよりさらに上を行く画家がいる。ティツィアーノ九十九歳である。

ティツィアーノ・ヴェチェッリオ

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%86%E3%82%A3%E3%83%84%E3%82%A3%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%83%8E%E3%83%BB%E3%83%B4%E3%82%A7%E3%83%81%E3%82%A7%E3%83%83%E3%83%AA%E3%82%AA

ティツィアーノは十六世紀に活躍したイタリア・ルネサン

ス期の画家で、没年はわかっているものの、生年については諸説あり、一説では八十六歳頃に世を去ったとも言われている。

日本を例にとると、長寿画家は山のようにいる。

Wiki 豊田三郎

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%B1%8A%E7%94%B0%E4%B8%89%E9%83%8E_(%E7%94%BB%E5%AE%B6)

『片岡球子(日本画家)103歳』

http://www.maesaka-toshiyuki.com/longlife/11666.html

. ●「奥村土牛(101歳)」 http://www.maesaka-toshiyuki.com/longlife/3342.html

  • 『画家・中川一政、97歳』

http://www.maesaka-toshiyuki.com/longlife/2374.html

  • 「堀文子〈98歳で元気〉」

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A0%80%E6%96%87%E5%AD%90

まだまだいる。

森田 茂 102歳11ヶ月(1907-2009)…1993年 文化勲章

岩橋英遠 97歳6ヶ月 (1903-1999)…1994年 文化勲章

福沢一郎 94歳8ヶ月 (1898-1992)…1991年 文化勲章

秋野不矩 93歳2ヶ月 (1908-2001)…1999年 文化勲章(女)

佐藤太清 90歳11ヶ月(1913-2004)…1992年 文化勲章

伊藤清永 90歳3ヶ月 (1911-2001)…1996年 文化勲章

画家はボケずに長生きする?

http://goodbrains.net/syumi/gaka.html

『プロの画家のように芸術的な作品ではなくても、絵を描くという行為は左右大脳半球にまたがって多くの部位が使われます。

さらに、脳の司令塔といわれる前頭葉の血流量が増えて活性化します。そのため、アマプロを問わず絵を描く人はボケにくいということができます。』といわれる。

以上、画家は長生きの話をすると、延々長話になるので、ひとまずここで、本論に以下で入る

――――――――――――――――――

「われ幼少よりものの刑状を写すクセあり」

北斎は1760(宝暦10)年9月、江戸本所割下水で石工の子に生まれた。幕府御用の鏡師の子として生れたという異説もある。

北斎は本所はもともと葛飾郡に属しており、のちに葛飾の名のった。「われ幼少よりものの刑状を写すクセあり」で、5,6歳のころから絵心があり、19歳で浮世絵界の大物・勝川春草に弟子入り、役者絵などを学んだ。はじめは、絵はあまり売れず、貧乏暮しが続き、唐辛子や暦を売り歩いたりしたこともあった。

ちょうどその頃、北斎は三十代の半ばに達していたが、

画狂への道を歩むことになるエピソードが伝えられている。

「ある人から子供の端午の節句のお祝いに鯉職の絵を頼まれて描き、金2両を得た。貧乏暮しの身にこれを無上の宝物と受け取り、ここで一念発起したと言うのである。

1日中、一心不乱に画業に励み、夜食にソバ二杯を

食べて寝るだけの生活を生涯続けた。

このエピソードを北斎を知る人からの話として伝える、飯島虚心著『葛飾北斎伝』によると、北斎はたちまち志を一転し、生涯画工として世を終ることを誓い、それからというもの、

朝はやくから筆をとって人の寝静まる夜更けにおよび、腕が萎え、眼が疲れるまで仕事を続け、ソバ二杯を食べてから寝るというぐあいで、この夜食のソバ二杯の習慣は死ぬまで続いたという(木原武一『人生最後の時間』(葛飾北斎)PHP文庫2002年192-193P)

 - 人物研究, 健康長寿, 現代史研究, 湘南海山ぶらぶら日記

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

  関連記事

no image
速報(84)『日本のメルトダウン』●動画15本『日本の運命は原発被曝労働者に託されている』『隠された被爆労働』

速報(84)『日本のメルトダウン』 ●動画15本『日本の運命は原発被曝労働者に託 …

no image
日中北朝鮮150年戦争史(30)『ノース・チャイナ・ヘラルド』(1886(明治19)年9月10日) 『壬午事変・甲申事変と軍拡―朝鮮の中国代表・袁世凱の政治介入の横暴』

日中北朝鮮150年戦争史(30)   『ノース・チャイナ・ヘラルド』( …

no image
『F国際ビジネスマンのワールド・ニュース・ウオッチ(99)「Shinzo Abe and Japan’s History 」「 安倍晋三と日本の歴史」(NYT, 4/20)

  『F国際ビジネスマンのワールド・ニュース・ウオッチ(99)』    …

no image
『リーダーシップの日本近現代史』(164)記事再録/『袁世凱の政治軍事顧問の坂西利八郎(在中国25年)が 「日中戦争への原因」と語る10回連載』●『万事おおようで、おおざっぱな中国、ロシア人に対して、 日本人は重箱の隅を小さいようじでほじくる 細か過ぎる国民性が嫌われて、対立がエスカレーとし戦争に発展した』

       2016/09/13日中韓 …

no image
日本メディア検閲史(下)

1 03年7月 静岡県立大学国際関係学部教授 前坂 俊之 1 CHQ占領下の検閲 …

no image
日中ロシア北朝鮮150年戦争史(45)『日本・ロシア歴史復習問題』★「日清戦争後のロシアによる満州強奪」―西欧列強のアジア経営と米国の極東進出、ロシアのチベット問題の謀略

  日中ロシア北朝鮮150年戦争史(45)『日本・ロシア中歴史復習問題 …

no image
★『 地球の未来/世界の明日はどうなる』 < 米国メルトダウン(1052)>『世界から米国の「背信」、時代錯誤と大ブーイングを浴びたのが「パリ協定」離脱』★『環境破壊のならず者国家、1位米国、2位は韓国―パリ協定離脱宣言に非難ごうごう、 その当然すぎる理由』★『トランプはパリ協定離脱の正義を信じている 「核の脅威こそ究極の地球環境問題だ」』●『パリ協定「政権抜きで果たす」 米国の企業や大学で動き』

★『 地球の未来/世界の明日はどうなる』 < 米国メルトダウン(1052)> 世 …

no image
『鎌倉通―鎌倉紅葉チャンネル』ー鎌倉の知られざる「安国論寺」「妙本寺」の紅葉は泣けるほど美しい(12/01)

  『鎌倉通―鎌倉紅葉チャンネル』   ≪冬の鎌倉 …

no image
『リーダーシップの日本近現代史』(240)/★『28年連続で増収増益を続ける超優良企業を一代で築き上げた「ニトリ」創業者・ 似鳥昭雄氏の『戦略経営』『人生哲学』 10か条に学ぶー「アベノミクス」はこれこそ「ニトリ」に学べ

  2016/05/21 日本リーダーパワー史(7 …

no image
世界/日本リーダーパワー史(912)-『米朝首脳会談(6/12日,シンガポール予定)はどうなる ー実現か、延期か、ギリギリの交渉が続く』★『米大統領、北朝鮮非核化の早期合意に懐疑的 金氏書簡は1日受け取り』

世界/日本リーダーパワー史(912) 12日に米朝首脳会談=予定通り開催、トラン …