日中北朝鮮150年戦争史(18)世界史『西欧列強の植民地争奪合戦』の中での日清戦争勃発〈1894年)『ヨーロッパ列強(英、仏、独、ベルギー、ロシア)のアフリカ、アジア分捕り合戦の同時進行」①
2016/08/17
日中北朝鮮150年戦争史(18)
世界史『西欧列強の植民地争奪合戦』
の中での日清戦争勃発〈1894年)ー
『ヨーロッパ列強(英、仏、独、ベルギー、
ロシア)のアフリカ、アジア
分捕り合戦の同時進行」①
日清戦争を『世界植民地争奪合戦』の中で
考えてみると、よりよくわかる。
19世紀は帝国主義、植民地主義全盛の時代である。1868年の明治維新で開国し、近代国家になった日本に対して、中国、朝鮮は儒教という超古代の国家体制のままであった。その間に摩擦、対立、戦争が起きないわけがない。
ヨーロッパ列強(イギリス、フランス、ドイツ、ベルギーら)は地理的に近い未開のアフリカ大陸で、植民地獲得競争と奴隷貿易に血道をあげて、さらにユーラシア大陸の極東にある中国、朝鮮、日本にも砲艦外交で迫ってきた。日清戦争がついに火を噴いた1894年(明治27年)の日本世界史年表を見ていくと、アフリカの部族がヨーロッパ列強の弱肉強食のえじきとなり、領土が争奪されていく時系列と日本、中国、朝鮮の戦争への道が同時進行していることがよくわかる。
以下に『日本世界史』1894年(明治27)〔第2次伊藤博文内閣〕の世界日本史の年表を表示する。
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l.4 露仏両国,覚書の交換完了し,霹仏同盟正式に成立.
1.24 仏大統領カルノー,イタリア人アナーキストのカセリオに暗殺される.
マリー・フランソワ・サディ・カルノー
I.24 近衛篤麿・谷干城ら貴族院義員38人,首相伊藤博文に忠告書を送り,衆議院の条約励行論抑圧に抗議.
2.10伊藤首相解散はやむを得ずと回答,
2.15 朝鮮の全羅道古阜郡で,郡主・趙乗甲に対する民衆の反乱おこる.
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%94%B2%E5%8D%88%E8%BE%B2%E6%B0%91%E6%88%A6%E4%BA%89
2.25自発的に解散,政府は東学に責任ありとして弾圧を始める.
3.I 第3回臨時総選挙(自由119・改進48・国民協会26)
3.5 ローズベリー英自由党内閣成立(―95.6.21).
3.9 エチオピア国王メネリク,スイス人顧問イルタに,ジブチ・アジスアベバ間の鉄道敷設権を与える.
3.15 フランス・ドイツ間に協定調印、仏領コンゴとカメルーンの境界を画定.
3.16 ドイツ・ロシア間に通商条約調印,対露関税大幅に引下げられる.
3.I9 英政府,港湾労働者の8時間労働制を承認.
3.28 朝鮮の亡命政治家金玉均,上海で日本より同行の洪鐘字に暗殺される.
3.29 朝鮮の全羅道で東学党蜂起.全琫準,総督となる.5.14忠清道・慶尚道に広がる.
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%94%B2%E5%8D%88%E8%BE%B2%E6%B0%91%E6%88%A6%E4%BA%89
4.28 ロシア,ベルシア貸付会社の政府買上げを決定.政府が全株式を所有するベルシア銀行設置される.
4.30 米国の失業者団体くコクシー軍〉,ワシントンに行進,鎮圧される.
5.11米国で鉄道ストおこる(ブルマン鉄道スト以後,中西部一帯に波及
7.3 クリーブランド大統筑連邦軍に出動を指令.8.3スト敗北.
5.12 英・ベルギー間に条約調印。英国,ナイル上流の左岸地域を貸与し,タンガニーカ湖
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%BF%E3%83%B3%E3%82%AC%E3%83%8B%E3%83%BC%E3%82%AB%E6%B9%96
・アルバ-ト・エドワード湖間の地域を租借.
アルバート湖
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%88%E6%B9%96
エドワード湖
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%89%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%83%89%E6%B9%96
4・―犬養毅ら,改進党を脱党し,中国進歩党を結成(代議士5人).
5.3 楠本正隆・長谷場純孝ら,立憲革新党を結成(代議士37人).
5・12 第6特別議会召集(5.15開会,6.2解散).5.31衆議院,内閣弾劾上奏案可決.6.2宮相より不採用と伝達
5.31東学軍,全州を占領.朝鮮国王,総理交渉通商事宜の蓑世凱に清軍派遣を要請.
6.1朝鮮駐在代理公使杉村濬,東学党指導の農民暴動による全州占領と朝鮮政府の清国への援兵要請を外相陸奥宗光に報告(6.2受信).
6.2 閣議,清国の出兵に対抗して,混成1個旅団の朝鮮派遣を決定.
6.2 衆議院,解散を命じられる〔詔〕.
6.4 李鴻章,900人の派兵を指令 6.9援軍,朝鮮牙山に到着.
6.5 大本営を参謀本部内に設置.
- 6. 5日休暇で東京に戻っていた駐朝鮮公使大鳥圭介、急ぎ朝鮮へ向かう。9日、大鳥公使、海軍陸戦隊四百人を率いて軍艦(八重山)で朝鮮仁川に到着した(6,10)
6・7 清国公使・汪鳳藻,陸奥外相に,朝鮮国王の要請に応じ属邦保護のため出兵する旨を通告.陸奥外相,朝鮮を清国の属邦とみとめずと抗議.
6.7 日本,朝鮮に出兵を通告.6.9李鴻章,英公使に日本の朝鮮派兵阻止を要請.
6.10 休暇帰国中の朝鮮駐在公使大鳥圭介,陸戦隊をひきいて京城に帰任.
6.12混成旅団先頭部隊,仁川に到着.日本軍混成旅団の先頭部隊、仁川に上陸。16混成旅団全隊七千人の上陸完了
6.11東学軍,全州を撤退.
6.12 ブルガリアのフェルディナント公,親露派の摂政スタンプロフを解任.
6.14 朝鮮公使,陸奥外相に日本軍の撤退を要求.
6.I6 陸奥外相,清国公使に東学反乱の共同討伐および朝鮮内政の共同改革を提議.6.22清国拒絶.6.23陸奥外相,日本は内政改革実現まで撤兵せずと通告.
6.20 李鴻章,露公使に朝鮮問題で日・清間の調停を要請.6.23 露外相ギェール、露駐日公使に,日本の朝鮮撤兵要請を指令.
6.22 フランス,ダホメ(現ペナン共和国の旧称の1つ)を植民地とする。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%80%E3%83%9B%E3%83%A1%E7%8E%8B%E5%9B%BD
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%80%E3%83%9B%E3%83%A1%E5%85%B1%E5%92%8C%E5%9B%BD
6.25 駐日ロシア公使、陸奥外相に日清間の調停を申入れる。3。朝鮮の撤兵要求に応ずるよう勧告する。「日本が清国政府と同時に在朝鮮の兵を撤回することにつき故障を加へられるに於ては重大なる責に任すべきことを忠告いたし候。」
6.30 英国,ロシアに日清紛争に対する共同行動を提唱.
6.- 英国,ドイツの抗議により,5.12のべルギーとの条約で得た租借権を放棄.8.14フランスの抗議により,ベルギーも租借権を放棄.
つづく
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