『Z世代のための米大統領選挙連続講座①』★『バイデン大統領(81歳)対トランプ前大統領(78歳)の「老害・怨念デスマッチ」
2024/07/13
材木座通信24/07/09pm600影絵の富士山とウインドウサーイン 2024/07/10
世界、日本リーダーパワー史(932)
6月27日、CNN主催の大統領選討論会では、バイデン氏(81歳)は「か細く、つぶやくような声、ときおり浮かべるうつろな表情。バイデン氏は討論の序盤、明らかに精彩を欠いていた。「億万長者」と言いたかったところを「兆万長者」、「5000億ドル」を「5億ドル」と間違って言うなど、何度も口ごもった」
一方、トランプ氏(78歳)は「バイデンは何を言ったのか分からない。きっと彼も分かっていないだろう」。約90分に及んだ討論で、言い間違いが目立ったバイデン氏」をこう揶揄。「バイデン氏とは対照的に精力的な受け答えを見せたものの、司会者の質問に答えずに自説を展開。犯罪や移民問題でいつもの誇張や虚偽に満ちていた」(ワシントン・ポスト紙)など不規則発言も多かった。
このCNNの討論会直後の世論調査によると、「バイデン氏勝利」と評価する回答は33%、「トランプ氏勝利」は2倍の67%だった。CBSなどの世論調査で「もバイデンは出馬するべきではない」という回答が72%にのぼり、「出馬するべきだ」(28%)を圧倒した。「バイデン氏が大統領として仕事ができる精神健康と認知力を持っていると思うか」という質問にも72%が「そうは思わない」と回答した。
一方、ニューヨーク・タイムズとシエナ大学が7月3日公表した世論調査によると、トランプ氏とバイデン氏の争いではトランプ氏が49%。バイデン氏が43%とその差は6ポイントに広がった。
・ニューヨーク・タイムズはバイデン大統領の撤退を求めた
こうした討論会の結果を踏まえて、米紙ニューヨーク・タイムズの論説委員会は6月28日、バイデン大統領の低調ぶりを受け、選挙戦から撤退するよう求める社説を掲載した。
「バイデン大統領に偉大な公僕だった頃の面影はなかった。2期目に何を達成するつもりなのかうまく説明できず、トランプ氏の挑発に対して反応に苦慮した。トランプ氏のうそや失敗、背筋の凍るような計画について説明責任を問うこともままならなかった。発言を最後まで言い切れない場面が一度ならずあった」と記した。 さらに「今のバイデン氏にできる最高の公共の奉仕は、再選に向けた選挙戦を継続しない意向を表明することだ」と忠告した。
これに対して、バイデン氏は「自分は若くないことは分かっている。以前ほど楽に歩けない、以前ほど滑らかに話せない、以前ほどうまく討論できない」と同時に「この仕事をやり遂げられると心の底から信じていなければ、再出馬はしない」と述べ、選挙戦の戦い続ける強い決意を示した。一方、トランプ氏は6月30日、「バイデン氏の問題は年齢ではなく、能力だ」とし、前日の討論会で「米国を破壊しようとしている男に対して大きな勝利を収めた」と語った。
- トランプ前大統領の「免責特権」を認めた連邦最高裁判決
7月1日、米最高裁はトランプ前大統領が2020年大統領選の結果を覆そうとした事件をめぐり、大統領在任中の公的行為に関しては免責されるとの判断を示した。公的行為に当たるかの審理は連邦地裁に差し戻され、11月の大統領選前に初公判が開かれる公算はほぼなくなった。
これに対してバイデン米大統領はトランプ前大統領の「免責特権」に関する連邦最高裁の判決を「危険な前例であり、『法の支配』を損ねる」と痛烈に批判。大統領は自らの権限を(法ではなく)自分で決定できるようになる。国民は異議を唱えるべきだ」と反発。国民は投票の前に(事件に関し)何が起きたかを知る権利がある」と強調したが、トランプ有利の風が吹いている。
また、米ブルームバーグ(7月2日)によると、先週の討論会の結果、バイデン大統領再選の可能性は低下したと受け止められており、ウォール街のストラテジストらは顧客に対し、スタグフレーション(景気が後退していく中でインフレーション(インフレ、物価上昇)が同時進行すること)に備えるよう促した、という。
- バイデン氏交代論が民主党の一部から噴出!。
バイデン氏が討論会で精彩を欠いたことで、一部の民主党員からはバイデン交代論が急浮上してきた。トランプ陣営は2004年以来共和党の大統領候補を支持していないバージニア州のような民主党支持の州でも勝利の可能性を高まるとみて、「もしトラ」から「ほぼトラ」「確トラ」への可能性が1段とレベルアップした。
つづく
材木座海岸はゴミの山に埋まる、海洋温暖化がひどい
関連記事
-
「王の子供は王じゃない。王になるのは能力者」=南インド映画「数学の天才・アーナンド先生の教室」(2019年制作)をみて、いたく感動した。インド映画は哲学的、アクション、歌、ダンス、ラブコメディーあり、てんこ盛りで超楽しいよ。
「王の子供は王じゃない。王になるのは能力者」 このところ、インド映 …
-
『F国際ビジネスマンのワールド・ニュース・ウオッチ(63)』『外国人感銘させる日本の「おもてなし文化」●「セウォル号は韓国の自画像」
『F国際ビジネスマンのワールド・ …
-
世界の最先端技術『見える化』『読めるよ』チャンネル ―『「ポケモンGO」の成功で、期待に胸膨らますAR業界 世界的なブームは関連技術の市場拡大につながるのか』●『バフェット氏、ビル・ゲイツ財団などに約29億ドル寄付 -』●『目前に迫る、IoTでがらりと変わる世界 その新しい時代にいらなくなる職業、会社、技術とは』●『犯人殺害にロボット投入、一線越えたダラス市警 全米で湧き上がる倫理問題、米軍が全米の警察に横流し』
世界の最先端技術『見える化』『読めるよ』チャンネル 「ポケモンG …
-
日本メルトダウン脱出法(783) 「 衆参同日選は来年7月10日か 1月4日国会召集で一気に真実味」●「ドナルド・トランプ大統領が誕生したら何が起きるか」●「女に殺される金正恩、北朝鮮崩壊は時間の問題に」
日本メルトダウン脱出法(783) 衆参同日選は来年7月10日か 1月4日国会召 …
-
『リーダーシップの日本近現代史』(262)/ 『明治陸軍の空前絶後の名将・川上操六参謀総長④『徳富蘇峰による人物評「細かいことに気のつく人は、大きいことには気がつかぬが、川上大将はよく大方針(日清戦争の勝利、日露戦争の準備)を定め、有能な人物を適材適所に用いて縦横無尽に活躍させて<坂の上の雲>を達成したリーダーパワーは傑出していた』
・ 2010/02/04 記事再録<クイズ『坂の上の雲』 明治陸軍の空 …
-
速報(422)『日本のメルトダウン』 『デフレ社会でインフレ期待を高める難しさ』『80歳総勤労時代へ仕事争奪戦の幕開け』
速報(422)『日本のメルトダウン』&nb …
-
『Z世代への歴史の復讐問題③』★『明治維新・大政奉還は西郷隆盛と勝海舟の話し合いで平和裏(江戸城無血開城)に解決した』★『明治維新は世界にも例のないほどの「話し合いによる民主的、平和革命」★『明治維新(1868年、死者約3万人)、米南北戦争(1861 ―65 、約 62 万人)、米第2次世界大戦(約40万人)、フランス革命(1789 ―99、約200万人と比べる』
2024/05/22 記事再録編集 2024年10月7日 …
-
日本メルトダウンの脱出法(550)『日中関係最悪ケース、全面戦争か局地戦争か」●『ユーチューブ最大のスター、ゲームで年収4億円」
日本メルトダウンの脱出法(550) ★★<チャイナリス …
-
日本リーダーパワー史(652) 日本国難史にみる『戦略思考の欠落』(45)日清戦争勝利、『三国干渉』後の川上操六の戦略➡『日英同盟締結に向けての情報収集に福島安正大佐をアジア、中近東、アフリカに1年半に及ぶ長期秘密偵察旅行に派遣した』
日本リーダーパワー史(652) 日本国難史にみる『戦略思考の欠落』(45) …
-
『世界史を変えるウクライナ・ゼレンスキー大統領の平和スピーチ』★日本を救った金子堅太郎のルーズベルト米大統領、米国民への説得スピーチ」★
2017/06/23   …