前坂俊之オフィシャルウェブサイト

地球の中の日本、世界史の中の日本人を考える

*

知的巨人たちの百歳学(169)記事再録/小説家・小島政二郎(100歳)の人生訓ー 『いつまでもあると思うな親と金、ないと思うな運と借金』

   

 

  百歳学入門(56

 小説家・小島政二郎100歳)の人生訓 

① 『いつまでもあると思うな親と金、ないと思うな運と借金』

② 『起きて半畳、寝て一畳、天下取っても、二合半』 

人間ほどほどに満足したほうが幸せの道につながる

 
 
 
小説家 小島政二郎 (1894年1月31日―1994年3月24日)
 
小島は昭和2年(1927)に35歳で自殺した芥川龍之介の文学仲間であり、大正文士の最後の生き残り。
 
芥川の親友であった菊池寛がその死を惜しみ文学者の登竜門「芥川賞」を創設したが、小島はその選考委員を第一回から途中少し休んだこともあるが、25年間も続けた。
 
新人文学者の発掘に大きく貢献した作家であり、芥川のように短命、夭折の作家が多い中で、100歳までの長命を保ったという点では稀有の存在でもある。
 
若い時に純文学を志し、評論の立場でも純文学以外は認めていなかったが、自らの作品はしだいに大衆文学に代わっていった点を本人はながく悩んでいた。
 
その代表作は文壇側面史的な自伝小説『眼中の人』(1942)や、通俗小説では「新妻鏡」「人妻鏡」など。随筆『食いしん坊』「百叩き」などがある。
 
80歳を過ぎてから祖父から子供のころに聞かされた話、俗謡がしきりに思い出されると、随筆集『ぺけさらんぽん』【北洋社、1978年刊】の中で書いている。
 
その祖父の言葉がこれ。「ないと思うな運と借金』というというのは、なるほど年の功と経験がにじみ出ていて、面白い。
    

『起きて半畳、寝て一畳、天下取っても、二合半』というのも江戸時代の武士が酔うと、よく歌っていた俗謡で、狭い家で結構、秀吉、家康のように天下をとって、
ぜいたく、美食を極めても人間の酒量は若いうちでもせいぜい1,2升、50、60歳と歳をとると、飲めても2合半(450cc)
で酔いが回るという意味だ。   

 
人間ほどほどに満足したほうが幸せの道につながるという、世間の知恵を現した俗謡である。
 
●百歳の長寿を保ち、晩年まで意欲的に作品を発表し続けたが、1983年に自宅で大腿部を骨折。本人の性格が苦痛を伴うリハビリに耐えられず、また夫人の性格から自宅での介護は難しいだろうと、
小島本人の意思によって、亡くなるまで最初に入院した病院で生活を送ることとなった。入院生活中、
90歳をいくつか超えた頃から徐々に意識が混濁し始めたこともあり、それからは執筆からは遠ざかった。<Wikipedia>   

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B0%8F%E5%B3%B6%E6%94%BF%E4%BA%8C%E9%83%8E

 
 

 - 人物研究, 健康長寿, 現代史研究, 湘南海山ぶらぶら日記

Message

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

  関連記事

no image
日本リーダーパワー史(130) 『自滅国家日本の悲劇』ー迫り来る国家破産と太平洋戦争敗戦の類似性②

『自滅国家日本の悲劇』ー迫り来る国家破産と太平洋戦争敗戦の類似性② ジャック・ア …

●(再録)日本リーダーパワー史(369)世界が尊敬した日本人・白洲次郎― ◎『グローバルリテラシー』を持った唯一の日本人 「戦後民主主義の基礎を作った男」

日本リーダーパワー史(369) 世界が尊敬した日本人・白洲次郎― ◎『グローバル …

『Z世代のための日本スタートアップ企業史講座』★『リサイクルの巨人・浅野総一郎(82歳、浅野財閥創業者)の猛烈経営』★『廃物コークスをセメント製造の燃料として使用』★『究極の廃物利用の人糞尿処理に目をつけ、肥料として農村に売り込んだ』★『わが国初の京浜工業地帯、コンビナートを完成した。』

2010/11/27  日本経営巨人伝①記事再録 前坂 俊之 …

no image
日本リーダーパワー史(232)『大正政変の立役者・尾崎行雄の突破力(政治哲学)ー格調あるスピーチ(演説)で国を変えよ』

日本リーダーパワー史(232)   <憲政の神様・ギネス政治家の …

『長寿逆転突破力の時代へ』★『人生折返し後半戦の50 ,60. 70 ,80からのスタートダッシュの研究』

  [ 清水寺貫主・大西良慶(107歳)の『生死一如』12訓★『 人生 …

日本リーダーパワー史(547)<日本スーパーマン>明治の奇跡「坂の上の雲」忘れられた主人公・川上操六伝(陸軍参謀総長、インテリジェンスの父)①

日本リーダーパワー史(547) ◎<日本のスーパーマン> 『明治維新から1 …

no image
『F国際ビジネスマンのワールド・ウオッチ(67)』「今年度内に燃料電池車を売るトヨタの勝算」「燃料電池車の価格を700万円」

     『F国際ビジネスマン …

no image
百歳学入門(39)『画家・中川一政、97歳』<よく生きた者が、よく死ぬ。そこになんの理屈も神秘もない>

百歳学入門(39)―『百歳長寿名言』   <自らの意思でチャレンジせよ …

no image
日本リーダーパワー史(590)『世界が尊敬したグレート・マン』現代日本の指針となる2人―イチローと孫正義(上)『指針のない人間に成功の扉は開かれず、戦略のない国は亡びる」

日本リーダーパワー史(590)  『世界が尊敬したグレート・マン』現代日本の指針 …

no image
速報(162)『日本のメルトダウン』ー『日本の温泉の魅力を脅かす中国の温泉ブーム 』『日中民間外交―知るほどに募る互いへの不安』

速報(162)『日本のメルトダウン』   ◎『日本の温泉の魅力を脅かす …