『F国際ビジネスマンのワールド・ ニュース・ウオッチ(186)』●『英国のEU離脱を予言していたエマニュエル・ トッドの「ドイツ帝国が世界を破滅させる、日本人への警告」(2014年刊)の内容」●「英国がEU国民投票で離脱を決断へー疑問点をまとめた(小林恭子)』
2016/07/04
『F国際ビジネスマンのワールド・ ニュース・ウオッチ(186)』
英国がEU国民投票で離脱を決断へ ―疑問点をまとめてみました(小林恭子) –
http://bylines.news.yahoo.co.jp/kobayashiginko/20160624-00059221/ <http://bylines.news.yahoo.co.jp/kobayashiginko/20160624-00059221/>
<F氏のコメント>
英国のEU離脱、今日これが決定的になり、以前ご報告したエマニュエル・
トッドの「ドイツ帝国が世界を破滅させる、日本人への警告」(2014年刊行)の中の一節を思い出しました。ここでも、トッドの予言が的中しました。
「ドイツがヨーロッパを牛耳る」の項目中で、イギリスについて「離脱途上ー イギリス」と表現し、次のような方向に向かうと断言しています。
「私はイギリスを『離脱途上』というように描写した。なぜならばイギリス人たちは、彼らにとってぞっとする大陸ヨーロッパのシステムに加入することはできない。
彼らはある種のフランス人達と違い、ドイツ人に従う習慣を持っていない。それよりも、ドイツ的ヨーロッパよりはるかにエキサイティングで老齢化の程度も低く、権威主義的でないもう一つの別世界の英語圏、つまりアメリカやカナダや旧イギリス植民地の世界に属している。
イギリスの貿易上、ヨーロッパは格別重要であるが、メンタル的にはどうしても和解できないタイプのヨーロッパを前にして、イギリス人であることはとても居心地が悪いのだ。
もちろん, イギリス人はEUから去ると思う。イギリス人はより強いわけでも、より優れているわけでもない。しかし彼らは背後にアメリカ合衆国を持っている。
自国の自律性の消滅に直面している一フランス人として、もしドイツの覇権かアメリカの覇権か、どちらかを選べと言われたら、私は躊躇なくアメリカの覇権を選ぶ。イギリス人がどっちを選ぶかは、分かりきっている。」
更にトッドは次のように言い切り、EUの在り方について、フランスが新たなリーダーシップを取るよう、絶望しつつも奮起を促している。
「ユーロに関して今日明らかなことは、言語、社会構造、メンタリティの面で共通点が結局ほんの僅かしかない多様な社会が積み重なっているヨーロッパでは、この通貨は決して機能しないという事です。
ユーロ圏とその破壊的なロジックを打ち砕くことが出来そうな唯一の国はフランスであることは明らかである。
しかし自らの失敗の現実を直視し、別の考え方を採用する能力のある政治的エリートは、残念ながら今日のフランスにはいない。」
関連記事
-
-
『クイズ『坂の上の雲』>明治陸軍の空前絶後の名将とは・・参謀総長・川上操六の略歴③
『クイズ『坂の上の雲』>明治陸軍の空前絶後の名将とは・・児玉源太郎ではない参 …
-
-
『リーダーシップの日本近現代史』(125)/記事再録★ 『超高齢社会日本』のシンボル・世界最長寿の彫刻家/平櫛田中翁(107歳)に学ぶ」<その気魄と禅語>『2019/10月27/日、NHKの「日曜日美術館ーわしがやらねばたれがやる~彫刻家・平櫛田中」で紹介』★『百歳になった時、わしも、これから、これから、130歳までやるぞ!』と圧倒的な気魄!
2010/07/31   …
-
-
百歳学入門(248)-動画で認知症予防法『鎌倉カヤック釣りバカ日記』/『ビッグ・フイッシュ、開高健に捧ぐ』★『10年前は豊饒の海・鎌倉海は、今や<死の海>と化しつつある』
2011/09/24 ブログ再録『鎌倉カヤック釣りバカ日記』 &n …
-
-
『リーダーシップの日本近現代史』(144)再録★『日本世界史』-生麦事件、薩英戦争は英国議会でどう論議されたか②ー<英国「タイムズ」の150年前の報道><日本の現代史(明治維新からの明治、大正、昭和、平成150年)は 日本の新聞を読むよりも、外国紙を読む方がよくわかる>
2013/06/23 『日本世 …
-
-
『リーダーシップの日本近現代史』(192)記事再録/『一億総活躍社会』『超高齢/少子化日本』のキーマンー「育児学の神様」と呼ばれた小児科医 内藤寿七郎(101)「信頼をこめて頼めば、2歳児でも約束を守る。子どもをだます必要などありません」
2015/11/15知的巨人たちの百歳学( …
-
-
現代史の復習問題/記事再録/百歳学入門(84)大宰相・吉田茂(89歳)の政治健康法②「こんな面白くない<商売>をしていて、酒やタバコをとめられるか」★『総理大臣当時、いやな問題が起こると、血圧が20や30すぐにとび上がった。あるとき、気分が悪いので測ったら、最高230で最低が120もあった』
2013/11/05 百歳学入門( …
-
-
『オンライン講座・ウクライナ戦争の経過』★『ジェノサイド・ロシアの末路(上)』★『ロシアのウクライナ侵攻から2ヵ月』★『プーチン大統領の「核使用発言」』★『歴史は人類の犯罪と愚行と不幸の記録以外の何物でもない』
ウクライナ戦争・ジェノサイド・ロシアの末路(上) 前坂俊之(ジャー …
-
-
『オンライン/新型コロナパンデミックの研究』ー『感染症を克服した明治のリーダーたち②』★『後藤新平と台湾統治と中国のねじれにねじれた100年関係』(5月15日)
後藤新平と台湾と中国 前坂 俊之(ジャーナ …