日本の最先端技術「見える化」チャンネル(6/25-27)②ものづくり大国日本は3Dプリンタ のシェアは3.3%と完全に出遅れ
2015/01/01
●<日本の最先端技術の「見える化」チャンネル(6/25-6/27)>
◎「日本 ものづくり ワールド 2014」「第22回3D&バーチャル
リアリティ(IVR)展」―➁
「21世紀のデジタルア産業革命/3Dプリンターの現状と未来
(日本のモノづくり、製造業、職人芸は生き残れるのか)
『日本は工作機械では世界を圧倒しているが、3Dプリンタ
のシェアは3.3%しかなく完全に出遅れ』➁
前坂 俊之(ジャーナリスト)
26月25日(水)から3日間、東京ビッグサイトにて世界最大級のものづくり専門展「日本ものづくりワールド2014」が開催した。この中で、「第22回3D&バーチャルリアリティ展」が注目された。
同展では国内外のメーカーや関連企業を合せて60社が新製品や実機を出展。3Dプリンタの代表的なものに、金属粉末をレーザー等で焼き固める粉末焼結造形、樹脂材料を使う熱溶解積層法と光造形法、液化材料をノズルで蓄積させるインクジェット方式などがある。
3Dプリンター産業革命ー並木隆生氏の「3Dプリンターの次に欲しい、3Dツールはコレ!」
●3Dプリンタの主な歴史は1986年に光造形の特許を取得した米3Dシステムズ、1988年に熱溶解積層法の特許を取得した米ストラタシスを中心に始まった。しかし、1台数百万円から数千万円、時には1億円を超える高額な設備のため、長らく自動車や航空宇宙などの研究機関など限られた用途でしか活用されなかったが、2009年に特許が失効し、廉価な3Dプリンタが次々と登場。だれでも3Dプリンタを持てる時代を迎え、医療分野の手術予行用の臓器模型や人工骨など幅広い分野へ急速に広がっている。
3Dプリンター革命ー永岡聡氏による「3Dプリンターを活用したフィギュア
デジタル原型メイキング」
●3Dプリンタは、累積出荷台数シェアの80%超が欧米のもので、そのほとんどが米ストラタシスと米3Dシステムズの2社が独占している。日本は工作機械では世界を圧倒しているが、3Dプリンタのシェアはわずか3.3%しかなく完全に出遅れている。今後の製造業分野へのデジタルトレンドの大波が予想されるが、中小零細企業が圧倒的に多い日本の製造業はアナログの『手作り』『職人芸』に頼っている企業が多いため、崩壊の危機に立たされているといえるだろう。
3Dバーチャルリアリティー展ー3Dプリンター販売・サポート体制(Canon)
この21世紀の3Dプリンタ産業革命に対して、2014年4月にパナソニック、三菱重工、シーメット、東北大、産業技術研究所などが参加する産学官の「次世代3D蓄層造形技術総合開発記号(TRAFAM)」が経産省主導で発足した。
この『産学官』一体の旧来型・護送船団方式のガラパゴス・中央集権・垂直統合型の産業開発システムは21世紀のインターネット・水平分散型・バーチャルファクトリー・3Dプリンタ産業革命システムとは全く相反するものだ。
日本の電機産業、半導体IC企業は壊滅していった失敗済みの対応策の繰り返しでしかないく、日本のモノづくり、製造業、職人芸は生き残れるのかー危惧される。
3Dバーチャルリアリティー展ークレッセントの「鳥となって空中大飛行」
関連記事
-
-
最高に面白い人物史⑧人気記事再録★日本風狂人伝⑩ 尾崎士郎-「人生劇場」を書いた男の中の男
日本風狂人伝⑩ 尾崎士郎-「人生劇場」を書いた男の中の男   …
-
-
日本リーダーパワー必読史(742)『歴史復習応用編』ー近代日本興亡史は『外交連続失敗の歴史』でもある。明治維新の国難で幕府側の外務大臣(実質首相兼任)役の勝海舟の外交突破力こそ見習え➊『各国の貧富強弱により判断せず、公平無私の眼でみよ』●『三国干渉くらい朝飯前だよ』』●『政治には学問や知識は二の次、八方美人主義はだめだよ』●『国難突破力NO1―勝海舟(75)の健康・長寿・ 修行・鍛錬10ヵ条」』
2016年10月28日/ 日本リーダーパワー必読史(742) 明治維新 …
-
-
『Z世代への伊藤博文による明治維新講義①』★『なぜ、ワシは攘夷論から開国論へ転換したのかその理由は?ーわしがイギリスに鎖国の禁を破って密航し、ロンドン大学留学中に 「英タイムズ」で下関戦争の勃発を知り、超大国イギリスと戦争すれば日本は必ず敗れると思い、切腹覚悟で帰国したのだ』
★『1897年(明治30)3月20日に経済学協会での『書生の境遇』講演録から採録 …
-
-
『オンライン動画講座/大阪自由大学読書カフェで三室勇氏が「デジタル化する新興国」(伊藤亜聖著)を読む(2021/09/11)』★『「イノベーション・ジレンマ」の日本は「デジタル後進国に衰退中』
世界競争力ランキング(IMD)で、1990年までは第一位をキープし …
-
-
★記事動画リバイバル『鎌倉カヤック釣りバカ/筋トレ/海上禅/日記」で百歳チャレンジ!』★『鎌倉ロハス・地産地消・釣ったカワハギを和食の絶品「カマクラ・健康カワハギ茶づけ」にして、100歳めざせ
2014/11/18 百歳学入門(102)記事再録 「鎌倉 …
-
-
日本メルトダウン(956)黒田総裁の「いやいやながらのUターン」 これから政府と日銀の「総力戦」が始まる(池田信夫)●『 日本の不動産「爆買い」から撤退する中国人-富裕層は五輪を前にタワーマンションを早くも売却』●『北朝鮮は制御不能、米中のどちらが罪深いのか? 北朝鮮を「放置した」米国と「甘やかした」中国』●『英国の政治:一党支配国家と化す危険 (英エコノミスト誌)』●『中国の公式統計:迷信は答えにならない(英エコノミスト誌)』
日本メルトダウン(956) 黒田総裁の「いやいやながらのUターン」 これから …
-
-
日本リーダーパワー史(628)日本国難史にみる『戦略思考の欠落』 ㉑「日清戦争は明治天皇は反対だったが、川上操六、陸奥宗光の戦争であった」「 戦争は避けることばかりを考えていてはますます不利になる」(マッキャベリ)
日本リーダーパワー史(628) 日本国難史にみる『戦略思考の欠落』 ㉑ 『 …
-
-
世界/日本リーダーパワー史(965)ー2019年は『地政学的不況』の深刻化で「世界的不況」に突入するのか』④『2021年の米大統領選でトランプ再選の目はない。』★『今年は日本は外交決戦の年になる,安倍首相の地球儀外交の真価が問われる。』
2021年の米大統領選でトランプ再選の目はない。 中間選挙の結果、米議会は下院は …