『Z世代のための次期トランプ米大統領講座⑳』★『忠誠心、身内で固めた第2期トランプ政権』★『米政府再編構想「プロジェクト2025」(政府関係者、官僚トップ、民主党支持者ら約6万人を削減)で対立激化!』
イーロン・マスク氏はトランプ政権で「政府効率化省」のトップに座り、連邦予算の約3割にあたる「2兆ドル(約300兆円)を削減できる」と豪語している。
米政府再編構想「プロジェクト2025」(政府関係者、官僚トップ、民主党支持者ら約6万人を削減)を強力に推進し、政府関係者は「お前はクビだ!」に戦々恐々となっている。さらに、閣僚候補のトップにピード・ヘグセス氏(国防長官)、タルシー・ガバード氏(国家情報長官)らを起用するとして、大波紋を巻き起こしている。
国防長官には保守系のテレビ「FOXニュース」で司会者を務める退役軍人のピート・ヘグセス氏(44)を起用すると表明した。ヘグセス氏は陸軍の兵士として、イラクやアフガニスタンに派遣された短い軍歴の持ち主。
トランプ氏は前大統領時代に、国防省の軍高官との緊張関係が続いた。マーク・ミリー元統合参謀本部議長は在任中、核ボタンを握ったトランプ氏の不測の行動を危惧して核兵器使用能力を制限する措置をとった。トランプ氏は激怒し「弱腰」「無能な指導者」などと罵倒し衝突した。 そのミリー前統合参謀本部議長は、23年の退任式で「暴君、独裁者に誓いを立てない」と述べた。
トランプ氏は一貫して民主党、国防省、司法省を特に「内なる敵」と呼び、政権を奪還した場合、復讐を誓っており、そのリストのトップにミリ氏はノミネートされていた。
百数十万人の米軍を率いる国防長官いきなりに素人同様のピート・ヘグセス氏(44)を起用したことに米国防総省はショックを受け、反対の声が渦巻いて渦巻いている。
① ピート・ヘグセス氏はどのような人物か?ー、
アフガニスタンやイラク、キューバのグアンタナモ米海軍基地での任務経験がある。国防総省幹部による「ウォーク」(民主主義者)と呼ばれる社会正義に目覚めた政策を批判。米軍制服組トップは「左派政治家の過激な立場を推し進めている」などと非難していた。
女性の戦闘参加にも反対、米軍制服組トップのブラウン統合参謀本部議長がその職にあるのは黒人だからではないかと人種差別的な発言を繰り返していた。複数の幹部は個人的な見解としてピート氏の資質に疑問を呈し、ある幹部はもっと下位の官職でも務めるのは困難だ、と切り捨てた。
トランプ氏は米軍内の一部の高位将校が軍隊の戦闘力よりも多様性に関心を持っているとし、いわゆる軍内の「ウォーク」(woke、進歩アジェンダおよび文化を表す言葉)文化を強く非難していた。
そのため、英タイムズ(11月25日)の報道によると、トランプ米次期大統領は就任する来年1月20日に「すべてのトランスジェンダー軍人を転役させ、トランスジェンダーが新しく軍に入隊することも禁止する内容の大統領令を出す」という。
この場合、現在約1万5000人と推定される現役トランスジェンダー軍人が軍を離れた場合、募兵に苦労している米軍の兵力不足がさらに深刻になると懸念されている。
② 一方、タルシー・ガバード氏(国家情報長官)はー
米CNNテレビ(11月15日配信)によると、トランプ氏は米連邦捜査局(FBI)長官に元国防総省幹部のカシュ・パテル氏の指名を検討していると報じた。議会襲撃事件などで起訴されたトランプ氏の熱烈な支持者で、FBIの解体を訴えた。同氏は、今年9月の放送で「初日にFBI本部を閉鎖する。本部の建物は米政府を操るエリート層らで形成する「ディープステート(闇の政府)」の博物館にする。FBIの本部職員を全米各地に送り、警察として犯罪捜査に当たらせる」との過激な発言をおこなっていた。
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