『Z世代のためのオープン自由講座』★『超高齢少子人口減少日本』★『センテナリアン(百寿者)は9万4526人、2047年には50万人を突破する」★『日野原重明(105歳)先生の生き方に学ぶ』
センテナリアン(百寿者)―9万4526人、2047年には50万人を突破
センテナリアンとは英語で「百寿者」、「スーパーセンテナリアン」とは「105歳以上の超長寿者」のこと。
-
2022年9月1日時点の住民基本台帳に基づく100歳以上の高齢者の数が前年より4016人増加し、9万526人となった。100歳以上人口の増加は52年連続。世界有数の長寿国日本だが、100歳以上人口は圧倒的に女性が多く、全体の89%を占めた。2047年には50万人を突破するとの予測されている。
「100歳時代を前にして、このところ、出版、週刊誌などで「70歳から人生」「75歳の分かれ道」「80歳の超え方 」「長寿逆転突破力」「認知症を防ぐ本」などがブームとなっている。
2021年度の日本女性の平均寿命は87.57歳、 男性の平均寿命は 81.47 歳。WHOが発表した2022年版の世界保健統計によると、男女平均の健康寿命が最も長い国は日本で74.1歳だった。
「世界一の「超高齢少子人口減少社会」では重要なテーマの1つなのであろう。
「週刊新潮」(9月8日号)を見ると、慶応大学医学部百寿総合研究センター長・新井康通教授が「30年にわたる百寿者の共同研究の成果」を発表している。
それによると、
-
百寿者の中でもADL(日常生活動作)が高く、自立している人は約2割で、97%が何らかの慢性疾患を抱えている。
-
糖尿病の有病率は6・0%で、一般の高齢者の3分の1ほど。ガンや脳梗塞といった致死率の高い疾患率も比較的低い。
-
百寿者はアルツハイマ―症のリスクが高まる遺伝子のアポリポタンパク質E4(ApoE4)が少ない。
-
スーパーセンテナリアン(超百寿者)は心臓と腎臓、血管の三つの機能の「心腎循環システム」」の衰え方が非常に緩やかであることが分かった。いかに心臓と腎臓と血管の機能を高めて、このシステム維持するかが「超百寿者」になるキーポイントという。
-
性格傾向では、開放性、誠実性、外向性、協調性、神経症傾向の5つで分析したが、誠実性と外向性が特高い水準にあった。誠実性は責任感が強く、勤勉、真面目であること。外向性は、人付き合いが良く、コミュニケ―ション力の高さを示した。
-
さらに「老年的超越」(老齢幸福感)という概念がわかってきた。若い人や介護者らからみると、「寝たきり老人」「認知症的高齢者」は体を自由に動かせないので不幸感、孤独感が強いと思いがちだが、周りの想像以上に「百寿者」の心の「幸福感」は高いことが分かった。長い人生を生き抜いてきた喜びや、介護人のちょっとした気づかいに幸福感、安らぎを感じているという。
ところで、日本でのスーパーセンテナリアンといえば日野原重明(105歳)がその代表例であろう。
キリスト教者であり、医者で聖路加国際病院長として老生学をおさめ、新老人という概念を実践してきた。彼は若い頃は病気がちで、65歳くらいで生涯は終わると思っていた。ところが、58歳で「よど号ハイジャック事件」に遭遇、死を覚悟した。4日後に無事に解放されたが、
この時、「残された命は自分のものではない。誰がために自分は生かされている」と天命を感じた、という。この精神力の転換が100歳を実現させた原動力」と語っている。(日野原著「最後まであるがまま行く」(朝日新聞出版 2018年刊)。
日野原先生の「超百寿者健康法」とはーー
●第一条は「低カロリーこそ長寿の秘訣」。1日1300キロカロリーと普通の大人の「腹7分」を実践した。
-
第二条は「長寿遺伝子」(サーチュイン遺伝子)のスイッチをオンにする。老化のスピードをコントロールする遺伝子のことで、この遺伝子を活性化すると寿命が延びたり、活性化しないと長寿にならないことが実験によって確認された。
冬眠中の動物の寿命は、活動期の20倍から30倍の長寿モードになる。人間も同じで飢餓、絶食、食事制限、ダイエットなどによって長寿遺伝子のスイッチが入る。長寿になるためには、この遺伝子にスイッチを入れること。カロリー摂取量を普段の七割まで下げると人は「飢餓感」を持つので「腹七分目」がよい、という。
-
第三条―「もう1つのスイッチオンは運動、スクワットで筋肉を収縮させること」。激しいジョギングよりもやや弱い運動強度の「インターバル速歩」や「ゆっくり歩く」と「速く歩く」を3分ずつ交互に繰り返す。この有酸素運動が効果が高い。
-
第四条―「レスベラトール」を飲むこと。
これは赤ワインに多く含まれるポリフェノールの一種で、長寿遺伝子の活性化し、レスベラトロールはカロリー制限と同じような効果を発揮する。赤ワインを毎日グラス3、4杯飲む人はまったく飲まない人に比べて、アルツハイマー病の発症率が4分の1と少なく、死亡率も低いという。
日野原先生は人生折り返し地点の50歳代、60、70、80、90歳代から105歳の最期まで「生涯現役」で講演活動に全国を千回以上飛びまわり、移動中の車や飛行機の中でも寸暇を割いて執筆活動を続けて、300冊以上膨大な著作を発表し続けてた。何歳になっても挑戦し、89歳で、作詞、作曲したミュージカルの監督も務めた。「ギネスブック級のスーパセンテナリアン」であろう。
先生は100歳から亡くなる直前までの活動、仕事ぶりを朝日新聞に「最後まであるがまま行く」を連載した。
それを見ると、一〇一歳「常に前進あるのみ。椎骨骨折闘病記。骨折を克服し、また全国行脚の日々がはじまる。どんなストレスもプラスに変えられる」
-
一〇二歳「車椅子という相棒を得て、移動は格好の執筆時間。転んでしまった。 血圧を気にしつつ、スポーツする若者を見て若返る。車椅子での生活に徐々に自信をとりもどした」
-
一〇三歳 「身体の老いを物ともせず誕生日。車椅子をフル回転。体の 「老化」 と心の 「老い」 は別物。人生で初めて、乗馬を体験した」
-
一〇四歳「誕生日を迎えるよろこび マナーとおしゃれについて、一〇四歳の見解。ユニホームで一緒に走った東京マラソン」
-
一〇五歳 「最後まで、あるがまま行くいのちという宝船に乗って。 転倒し、胸骨にひびが入り入院、そして我が家へ 読者の皆様に最後のごあいさつ」
2017年〈平成29年〉7月18日に105歳9ヵ月で永眠した。
関連記事
-
『鎌倉釣りバカ人生30年/回想動画録』⑱★『コロナパニックなど吹き飛ばせ』★『10年前の鎌倉沖は豊饒の海だった』/『つり竿さげて、鎌倉海をカヤックフィシングでさかな君と遊べば楽しいよ』★『「半筆半漁」「晴釣雨読」「鉄オモリをぶら下げて」鎌倉古寺を散歩すれば、悠々自適!』
2018/12/04   …
-
★『オンライン講座・吉田茂の国難突破力⑧』★『吉田は逮捕され40日間拘留された』★『日本人の国民性の欠点ついて「重臣たちも内心戦争に反対しながら、はっきり主張せず、後になて弁解がましいことをいう』★『吉田はジョークの達人』★『「いまの代議士はポリティシャン(政治屋)で、ステーツマン(国士、本当の政治家)ではありませんよ」
2021/10/02 「オンライン・日本史決定的瞬間講座⑦ …
-
『オンライン講座/真珠湾攻撃から80年➄』★『 国難突破法の研究➄』★『ハワイ・真珠湾攻撃は山本五十六連合艦隊司令長官の発案だった②」
2010/06/28 日本リーダー …
-
『 地球の未来/世界の明日はどうなる』ー『トランプ米大統領とホワイトハウスの内情を暴く『Fire and Fury』は全米でベストセラー1位に』★『ほら吹き、ナルシズム、攻撃的性格のトランプ氏の「精神状態」を専門家70人から「認知症検査」を求める声』
『 地球の未来/世界の明日はどうなる』 ドナルド・トランプ米大統領とホワイトハウ …
-
クイズ<超高齢社会のモデル> 世界ベストの画家・葛飾北斎―90歳・創造力こそが長寿となる
クイズ<超高齢社会のモデル> 世界ベストの画家・葛飾北斎―90歳・創造力こそが長 …
-
平田カヤッキスト『アメリカ・カヤック・ツーリング・スペシャル『Washington Lakeは水辺の自然、緑美しく、鳥もたくさんいた」
<『葉山海』の平田カヤッキスト(カメラマン)の 『アメリカ・カヤック …
-
新刊刊行。『高校日本史に出てくる歴史有名人の裏話』(共著) 667円、新人物文庫
新刊です。『高校日本史に出てくる歴史有名人の裏話』(共著) 667円、新人物文庫 …
-
速報(346)民主、自民両党首選に見る『この国のイカれた惨状!』『借金倒産』『原発倒産』『人材倒産』の3重苦の<ウルトラKY政治家
速報(346)『日本のメルトダウン』 ★民主、自民両党首選に見る『この国のイカれ …
- PREV
- 『Z世代のためのオープン自由講座』★『ドイツ人医師ベルツによる日中韓500年東アジア史講義➂』★『伊藤博文の個人的な思い出④ー日本人の中で伊藤は韓国の一番の味方で、日本人は韓国で学校を建て、鉄道や道路や港を建設した』
- NEXT
- Sayonara Sayonara, Shonan's Best Seaside Restaurant" - Zushi Nagisabashi Coffee Shop will close on October 16th - it will reopen in the spring of 2023. Here are the 10 best views of Mt. Fuji taken from the same terrace