『オンライン/日本の戦争講座④/<日本はなぜ無謀な戦争を選んだのか、500年間の世界戦争史から考える>④『明治維新直後、日本は清国、朝鮮との国交交渉に入るが両国に拒否される』★「中華思想」「華夷序列秩序」(中国)+「小中華」『事大主義』(朝鮮)対「天皇日本主義」の衝突、戦争へ』
2021/01/12
終戦70年・日本敗戦史(115) 記事再録
<世田谷市民大学2015> 戦後70年 7月24日
◎『太平洋戦争と新聞報道を考える
前坂俊之(ジャーナリスト)
オフィシャルサイトhttp://www.maesaka-toshiyuki.com/
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「太平洋戦争はなぜ起きたのか」-500年の世界史の中で考えないと全体像は見えない。
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明治維新直後日本は清国、朝鮮との国交の交渉に入ったが、難航する。清国の「中華思想」「華夷序列秩序」朝鮮の「小中華」『事大主義』対「天皇日本主義」の「自民族中心主義」(エスノセントイムズ)のギャップであった。
米国ペリー艦隊の来航(1853)が「鎖国で惰眠中の日本」を起こした。明治維新を実現した政府は、対外脅威にいかに対応するか、条約改正に合わせて「国家戦略」(「富国強兵」「殖産振興」)を立案、実行していった。同時に、清国(中国)、朝鮮(韓国)にも西欧列強は開国を求めてきたが、清国、朝鮮はこれを拒み三鎖国攘夷に一層固執して、対応が分かれ、その後の「日本興隆」と、清国、朝鮮の亡国への運命を分かれ道となった。
・1853年(十三代将軍家定)ペリー米艦隊が浦賀に来たが、日本の教科書の明治維新はここから書き出しが始まる。 ところが、ロシア艦隊のプチャーチン艦長がペリーより先に日本へ開国を求めて競争できことは余り知られていない。ほほ1ヵ月ほど遅れて長崎に来航、幕府に修交互市および蝦夷方(北海道、樺太、千島)の境界画定を求める。これが日露交渉の始まりである。
当時のヨーロッパはすでに新聞が発展しており、世界中のニュースは報道されており、米国で日本に向けて、開国を迫る艦隊を派遣するニュースはヨーロッパでは公知の情報だったのである。オランダ国王はすでに数年前にこの情報を将軍に『オランダ風説書』で知らせていたのに、何の準備もしていなかった。
翌1854年(安政元。将軍家定)日米和親条約が調印され、ここに開国した。 ここから幕末動乱に突入、15年後の1868年明治維新となる。これからまた150年後が2018年、あと3年後は明治維新150年目で、歴史の変転である。明治100年目は1968年で「明治維新を否定する」論調が大きかったが,、今回は世界史の中での「明治維新」として多角的に検証し、この時の志士たちのインテリジェンス国際的な見識、情報感度ををもう一度、検証する必要があるだろう。
【明治維新は世界史の奇跡】明治のトップリーダーは凄い!、 歴史家のH・G・ウエルズやアーノルド・トインビーらは、明治維新を高く評価している。
18,19世紀の欧米列強によるグローバリズム(植民地主義)に蹂躙されたアジア、中東、アフリカの有色人種各国で、唯一独立を守り通したのは<明治日本だけ>である。
世界的歴史家のH・G・ウエルズやアーノルド・トインビーは『明治日本の躍進は世界史の奇跡』として賞賛しているが、肝心の日本は自国の歴史を知らず、トップリーダーを凄さを知らない「歴史自己過小評価病」に陥っている。
世界革命史の中で流血の最も少なかったのは明治維新(犠牲5万人)であり、ほぼ相前後して起きているーフランス革命(490万人)、アメリカ南北戦争(100万)、ドイツ統一国内戦争(25万などとくらべると、日本人の民族性の発露としてこの点は押さえておく必要がある。そ 勝海舟、西郷隆盛の「江戸城無血開場」などは世界史の奇跡に値する。中東での戦争や、シリアのアサド政権そのたの崩壊と政権担当者の末路を見ていると、その国の民主度(話し合いができるかどうかの度合い)が示されている。
その明治維新の志士たちは20歳代の下級武士だったことは注目に値する。】
・明治維新時に最年長は西郷の40歳、大久保38歳、木戸35歳、明治天皇16歳。大隈重信(30)、幕臣側は勝海舟(45)、福沢諭吉(33) ・伊藤博文(初代首相)27歳、山県有朋(陸軍建設)30歳、 山本権兵衛(海軍の父)16歳、
桂太郎(日露戦争時首相)20歳、 松方正義(財政の父)33歳、・大山嚴(陸相、日露戦争時の 満州総司令官)26歳 ・児玉源太郎(日露戦争参謀次長)16歳、東郷平八郎(日本海海戦)20歳、
高橋 是清(外債募集に成功)14歳、 ・財界人は渋沢栄一(日本資本主義の父)28歳、岩崎 弥太郎(三 菱)31歳、中上川 彦次郎(三井の祖14歳)、ジャーナリストでは 徳富蘇峰は5歳
【以上ように革命、大改革は若者のエネルギーでしかできない、現在の「超老人大国(アナログ情報原始人たちが人口の3分の2のク国)」の日本は全く無理な状態、この30余年衰退の一途です。しかし、可能な方法1つだけあります。デジタルネイティブ、スマホネイティブ(40歳以下)の「デジタル逆転突破力」に権限を委譲して、アナログ老害世代をは引退して、既得権を放棄するのです
-英国、ロシアの侵略で「日中韓」の運命は「風前の灯」に。日本は清国、朝鮮との国交の交渉に入った。
ところが、明治維新の4年前には1864年(文久3)、李氏朝鮮で大院君が仏人宣教師、8千人のカトリックを処刑。鎖国・排外主義を続け、その後の明治政府との修好条約も拒否、日本と対立する。
明治新政府は明治元年(1868)11月、朝鮮に修好国書を送る
朝鮮・李王朝は長年の中華思想の影響で支那(中国)を宗主国と仰ぐ一方、「華夷序列」から、支那から遠く離れたベトナム、東南アジア、日本などは夷秋(文明化していない民族)と蔑む冊封体制(事大朝貢体制)をとっていた。
朝鮮国王・李太王の実父で実権をにぎっていた大院君は、こうした文化的優越主義(中華思想)にこり固まり、自らを「小中華」と称して日本を「東夷」と一段と低い野蛮国とみていた
。清国は朝鮮を「礼」によって書式、用語を厳しく統制していた。 明治元年(1868)12月、明治新政府は王政復古の内容を朝鮮に通告して修好を求めたが、国書の中に「皇」「奉勅」などの文字が入っていたのに朝鮮側は驚き、清国に伝わることを恐れ、国書を突き返した。
「皇」は清国皇帝しか使われず、天皇が朝鮮国王の上に立つことを意味したため、日本は朝鮮支配の野心があると誤解した。以後、何度も交渉に行くがその都度、面会拒絶、時間の伸ばしで交渉は進まず、日本側は征韓論(明治6年)が高まってくる。
両国の異文化コミュニケーションギャップによって、朝鮮は「開国は内政干渉である」と強く反発した。
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「日韓和解のための歴史相互コミュニケーションー「最初の日韓衝突・壬午事変はなぜ起きたのか」
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http://www.maesaka-toshiyuki.com/war/289.html
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●『日本リーダーパワー史(438)日米中韓150年戦争史ー第1次米朝戦争を勝利と錯覚、誤認した大院君の朝鮮、韓国① http://www.maesaka-toshiyuki.com/history/1237.html
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『日本リーダーパワー史(439)日米中韓150年戦争史②『征韓論の深淵』
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大院君は日本の外交関係などへとも思ってなかった②
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http://www.maesaka-toshiyuki.com/history/1238.html
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朝鮮の「反日的な姿勢」の歴史
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①日本には千年の恨みがある「恨の思想」(倭寇、秀吉朝鮮出兵など)
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➁中華思想・華夷秩序の中で「小中華」として、東夷の小日本に中国文明を伝えたという優越意識、兄貴意識があり、日本を見下ろす「反日意識」
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➂強いものになびく事大主義に固まり中国を宗主国として長年仰いできた。
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④日中間の文化的同質性(漢字文化、仏教、儒教、宗教文化、服装・食文化)と異文化コミュニケーション、パーセプション(認識)ギャップ、歴史認識ギャップの3重のネジレ、すれ違いが「日清戦争」へ爆発する。
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⑤韓国・中国と日本は、地政学的に(1衣帯水)運命共同体の関係にあり、ロシアの侵攻に対して日中間で共同戦線を張ろうとしたが拒否され、中国からは敵国視。
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⑥は韓国の近代化改革を後押しするが、韓国の宮廷は内部抗争にあけくれ、親清国・攘夷派の「事大党」と開国・日本派の独立党の分かれて対立、テロを繰り返し改革は進まず、日本大使館は2度にわたって襲撃され、多数の犠牲者が出た。
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結局、朝鮮「小中華」の背景には「中華思想」がある。1000年間、中国宗主国として仰ぎ、その属国に安住し、東夷の日本を一段下と見下していた。
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中華思想・漢民族至上主義とは
「中華・華夷秩序」では「中国が世界の中心であり、首都から遠く離れた四方の異民族は蛮族として取り扱い動物扱いで四夷(東夷、南蛮、西戎、北狄)として差別、蔑称した。
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外国、かつての朝貢国や日本などの周辺の国々に対して中国流を押し付ける独善的な外交手段をとり、中国人の対外認識は依然として旧弊な「中華思想」から脱していない。
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・東夷(とうい)東方の異民族を指す、日本人は東夷で倭の国、小日本、中国に朝貢しない東の野蛮人。
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・南蛮(なんばん)中国南方の少数民族や南方からきた西洋人などをさす。虫の同類。
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・西戎(せいじゅう)西方の異民族をさす。西域などの諸国など。羊の同類。
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・北狄(ほくてき)北方の異民族を指す。北方諸国。遊牧民族への蔑称。犬の同類。
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華華夷秩序では朝鮮(小中華)は文明人日本人(夷狄)は野蛮人
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明治維新直後、朝鮮、清国と国交交渉に入るが難航したが、その原因は清国の「中華思想」「華夷序列秩序」朝鮮の「小中華」『事大主義』対「日本思想」の各「自民族中心主義」(エスノセントイムズ)の対立であった。いわば「文明の衝突」である。これ以降、現在までも日中韓150年戦争が続いている。
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