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『世界の新型コロナワクチン接種競争勃発』ー「日本が新型コロナからの日常生活が戻るのは22年4月で先進国では一番最後となる」(英医療調査会社予測)

   

 

「日本が新型コロナから日常生活が戻るのは22年4月で先進国では一番最後となる」(英医療調査会社

予測)

     前坂 俊之(ジャーナリスト)

 

12月17日、国内での新型コロナウイルス感染者数は3211人となり、過去最多を更新した。

東京822人、大阪351人、神奈川319人など1都3県でそれぞれ過去最多を記録、このため、東京都は医療提供体制を4段階の警戒レベルで最も深刻な「逼迫している」に引き上げた。小池百合子知事は同日の記者会見で「(専門家から)このペースでは新規感染者が遠からず千人の大台に乗る。重症者用の病床数は現在の3000から4000床に増やすよう要請している」と「年末年始コロナ特別警報」を呼びかけた。

ひっ迫する病床使用率をみると東京49%、(重症者66%),大阪60%(同55%)、兵庫63%(同35%)など7つの県で国の緊急事態宣言が発令可能な50%をこえた。一人の患者が何人を感染させるかという「実効再生率数」(1以下ならば感染者は減る)が大阪0,97.北海道0.8に対して、東京は1,17と高いので、今後の増加が見込まれる。2週間後の元旦ごろに結果が出るので増加が危惧されている。

報道各社の世論調査による菅義偉内閣の支持率が12月14日までに発表されたが、いずれも大幅に低下した。NHKは42.4%(14ポイント減)、共同通信は50.3%(12.7)、毎日は40%(17)、読売は61%(8減)だった。内閣支持率の10P以上の下落は2017年7月の安倍晋三内閣(48%→35%の13P減)以来という急落ぶりで、菅内閣の新型コロナ対策より経済優先の対応、「Go To トラベル」推進の姿勢が国民の強い反発を買ったのである。

この結果に衝撃を受けた菅首相は、謝罪に追い込まれ一転して12月14日に今月28日から1月11日まで「Go To トラベル」を全国一斉に一時停止する方針を表明した。だが、すでに新型コロナ第3波は日本全国で猛威を振るっており手遅れの状態になってしまった。

正確な予測で定評のあるグーグルAI感染者予測では12月12日から1月8日までの28日間の感染者予測数は10万3000人、1日当たり約3700人と見込んでおり、「勝負の2週間』を失敗した結果、今後は「元旦、年始が正念場」となりそうで、医療崩壊が現実的なものになってきた。

  • 一方、深刻な米国の状況はどうなのか。

  • ニューヨータイムズによると、「12月14日に累計死者数は30万人を突破、第二次世界大戦(1941〜1945年)の死者数29万1557人を超えた。1日の死者数が3000人を超えた点も、「9月11日の同時多発テロや真珠湾攻撃での死者数とほとんど同じで、人類史上最も血を流した戦争で戦死したアメリカ人の総数よりも多い」と報道じている。

BBCによると、12月7日、フランスのマクロン大統領が新型コロナウイルス陽性と診断された。大統領は新型コロナウイルスの基準にしたがって今後7日間自主隔離するが、その間も公務は続けるという。各国のトップリーダーの感染者も増えており、これまでにイギリスのジョンソン首相やアメリカのトランプ大統領も感染している。

ワクチン接種も各国での競争が始まった。

米国では米ファイザーと独ビオンテック製のワクチン300万回分が全50州に飛行機やトラックで運ばれ、14日からワクチン接種が始まった。このワクチンは超低温で保存する必要があるため、ドライアイスを使った特別な梱包で、GPS機能の付いた温度センサーで運送中の温度が管理されている。米国では軍隊を動員してワクチン運送を行っており、来年4月までに1億人にワクチンを接種させる計画だ。

英国も12月7日から接種を開始し、15日までに80歳以上の高齢者や高齢者施設で働く介護職員、医療従事者を中心に計13万7897人が接種を受けたという。カナダでも14日から予防接種が始まった。

中国は7月から感染リスクが高い人に100万回分のワクチン投与を行ってきたが、深刻な副反応は出ていないとして、来年2月の旧正月を前に5,000万人のワクチン接種を完了する計画を進めている。ロシアは5日、独自開発したワクチン「スプートニクV」(有効性は95%)を医療関係者や教員ら感染リスクが高い職業人を対象に大量接種を始めたと発表した。

一方、日本のワクチン接種は大幅に遅れている。

ファイザーは18日、開発ワクチンを厚生労働省に承認申請しており、厚労省は有効性と安全性を見極めながら慎重に審査する方針で、早ければ来年3月にも接種が始まる可能性があるという。すでに、ファイザーと日本政府は、1億2千万回分(6千万人分に相当)の供給を受けることで基本合意しているが、来年夏の五輪開催を控えて免疫ワクチンの投与は早ければ早いほどよいのに、政府のデジタル化と同じ「超スローモーぶり」な取り組みである。

英医療調査会社エアフィニティーが8日発表した「ワクチン接種、普及により、どこの国がいち早く社会の日常化が戻ってくるか」の予測調査ランキングでは日本は2年後の2022年4月で、先進国では最も遅い」と見込まれている。

日常に戻るのが最も早い国は①米国で21年4月②カナダは同6月③英国は同7月④EUは9月⑤オーストラリアも2012年12月と、主要先進国はいずれも21年内の正常化が予想された。しかし、日本は2年後の2022年4月、中国は22年10月、インドは23年2月と、遅れる見込みという。

「IMD世界競争力ランキング34位」とデジタル後進国に転落してしまった日本の無策ぶりのこれが現実なのか?。2021年のコロナ対策はまた失敗するのかどうか?予想は裏返すと「ウソよ」となるが・・・・・・。

 - 健康長寿, 現代史研究

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