日本リーダーパワー史(176)●○全国民に勇気と感動の『沢選手の決定力―『結果を出す』『夢は見るものではなく、 叶えるものだ』
日本リーダーパワー史(176)
●○全国民に勇気と感動を与えた『沢選手の決定力―
『結果を出す』『夢は見るものではなく、 叶えるものだ』
『結果を出す』『夢は見るものではなく、 叶えるものだ』
『なでしこジャパン』は『絶対にあきらめない』
前坂 俊之(ジャーナリスト)
" A Team Challenged for Size Comes Up Big "”
<大型サイズの選手達にチャレンジした小型サイズのチームが、
勝ちまくってビッグになった ”>
2011/7/18 NYT by ROB HUGHES<ニューヨーク・タイムズ7/18>
F国際ビジネスマンから『ニューヨーク・タイムズ』の『なでしこ旋風』の記事のすばらしい翻訳が送られてきました。スポーツ記事だが日本のスポーツ紙、テレビニュースの薄っぺらい報道とは全く違い国際的なスポーツの中で位置づけた『なでしこジャパン』の意味と深い分析力が光っている。欧米系のメディアには多角的、歴史的、グローバルな視点がニュース解説にも含まれているが、やはりNYTの記事はピカリと光り、記者の層の厚さを感じさせる。
F氏から「さて、又一寸遅くなりました、NYTの「なでしこ旋風」の記事、全訳お送りします。
当方もTVで何度も見ていますので、事実の展開で不明点は全くないのですが、このサッカージャーナリストのROB 氏の評価、感動を日本語にするのに、手こずりました。NYTは、政治、経済、~スポーツまで、全て徹底的にグローバル視点です。当方も独り善がりを避けられます。
改めて、訳していまして、R 氏の興奮がこちらに伝染し、「 日本の女子チーム、なでしこジャパン」が、どえりゃーことをやったんだな、と感じました。
兎に角、ベタ褒めです。
昔、古橋広之進が食うや食わずで、1500M自由形で連日、薩摩芋を食べながら世界新記録を出し続けた事を思い出しました。
ただ、強くなりたい一心で、金とか名誉には目もくれず、ひたすら練習と試合に明け暮れて、何時の間にか、勝ってしまったと云う感じですね。それも世界一に。これは大きなヒントですね。
(訳者の要約とコメント)
⒈ 日本の女子サッカーチーム、「なでしこジャパン」は、世界の女子サッカーの歴史を今後塗り替える、新機軸を創り上げた。
それはチームプレイによる激しいタックル(ボールの奪取)であり、素早いチームワークによる体格差(肉体的なハンデイキャップ)の克服である。
体格差が、勝敗の絶対的な決定力ではないことを日本チームは証明した。
⒉ 日本チームの勝利は、偶然では全く無く、過去数年間の、ワールドカップ優勝という大目的の実現に向けたチーム力、個人技の計画的で苛烈な訓練の賜物である。
⒊ 大震災からの復興、原発大事故の終息という国難の最中、「日本のなでしこチーム」は 、国民の勝利への期待に何としても応えることが、国民を鼓舞する事となり、それが彼女達のミッションであることを深く自覚していた。
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『" A Team Challenged for Size Comes Up Big "』”
( 大型サイズの選手達にチャレンジした小型サイズのチームが、勝ちまく
ってビッグになった ”)2011/7/18 NYT by ROB HUGHES
http://www.nytimes.com/2011/07/19/sports/soccer/19iht-soccer19.html?_r=1
⒈ 日本の女子サッカーチーム、「なでしこジャパン」は、世界の女子サッカーの歴史を今後塗り替える、新機軸を創り上げた。
それはチームプレイによる激しいタックル(ボールの奪取)であり、素早いチームワークによる体格差(肉体的なハンデイキャップ)の克服である。
体格差が、勝敗の絶対的な決定力ではないことを日本チームは証明した。
⒉ 日本チームの勝利は、偶然では全く無く、過去数年間の、ワールドカップ優勝という大目的の実現に向けたチーム力、個人技の計画的で苛烈な訓練の賜物である。
⒊ 大震災からの復興、原発大事故の終息という国難の最中、「日本のなでしこチーム」は 、国民の勝利への期待に何としても応えることが、国民を鼓舞する事となり、それが彼女達のミッションであることを深く自覚していた。
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『" A Team Challenged for Size Comes Up Big "』”
( 大型サイズの選手達にチャレンジした小型サイズのチームが、勝ちまく
ってビッグになった ”)2011/7/18 NYT by ROB HUGHES
http://www.nytimes.com/2011/07/19/sports/soccer/19iht-soccer19.html?_r=1
ロンドン ー 日本の女子ワールドカップ制覇は、スポーツ史上 最良の出来事である。
地震や津波そしてその結果としての原子力災害によって荒廃した国家に対し、スポーツが与えられる救済はほんの束の間でちっぽけな物かもしれない。しかし今回のワールドカップの真の遺産は、日本の女性がタックルして敵のボールを奪取した事と、一つの神話を裸にした事である。
アジアから来る男性チームとその監督陣の幾つかは、世界のサッカー試合では、肉体的なサイズの違いが、勝利する事を極めて難しくしているという言い訳を言ってきた。サワ・ホマレ選手の才能、ビジョン、ねばり強さの途轍もないアマルガムによってリードされ、日本の女子選手達はその様な偏見には全く屈しなかった。
日曜日、フランクフルトの決勝戦、日本が2度もゴールして追いつき、米国と互角に持ち込み、PK戦で米国を打ち負かしたのは、そうなって当然と云う訳ではなかった。これは、サワ選手と仲間達が、一戦一戦毎にトーナメントを勝ち抜いて身に付けてきたやり方であった。
それは、以前はこのレベルでは勝った事のない敵を打ち負かす為の方法、それも色々異なった方法を、見出だす上での、柔軟な創造力であった。我々がまず最初に目にし気がついた事は、団子状態になった際のこの日本チームのタックルの獰猛さである。
それから、この日本チームのモテイーフになっている丈夫でピンク色の多年草植物、撫子(なでしこ)の様に花を咲かせ、敵に好意を示した後、この選手達は敵を打ち負かした。
この日本チームはドイツに撃破されるものと予想されていた、ドイツは1999年以来ワールドカップの試合では負けていなかったし、直前二つのワールドカップでは優勝していた。
日本チームは、前評判や戦力や開催国の自国贔屓の群衆に惑わされる事を拒否した。
撫子チームはドイツチームとの直接対決となった、90分以内では屈服せず、延長戦、まるで投石機から放たれた石の様に得点したゴールで、後半15分の内に、巨人ドイツをノックアウトした。
次の相手はスウェーデンチーム。ここでも又、サイズ(体型の大きさ)が決定的なものになると想定された。日本の女子チームは、次の提案を上手く活用した。” スウェーデンの選手達は身体が大きく、非常に長い足をもっている、
私達日本人の足では遠くまでは届かない、だから、この長い足を最も警戒しなければいけない ”と日本のミッドフィールダー、ミヤマ・アヤ選手は云う。
ミヤマ選手はそう言って、笑っていた。スウェーデンチームは、日本が3ー1で追い抜く前には、最初はリードしていた。日本チームのボール保持力、素早い正確なパス回し、勤労観、そして純粋な信念が、女子プロサッカーの創設者の一人、スウェーデンを走らせ、苛めた。
未だに、アナリスト達は、日本に負けた事の無かったアメリカチームが、撫子を圧倒し、撃破すると予想している。アビー・ワンバク、試合前の筋立てによると、ワンバクの肩の高さしかないデフェンダー達が食い止めるには、余りにも大きすぎ、熟練し過ぎていると云われた。
確かに、ワンバク選手は延長戦でトレードマークのヘッデイングで得点した。
しかし、決勝戦が一瞬の努力で、局面がガラリ変わる事があるにしても、延長では無く、正規時間の終了前、5分間に起きた事は、日本の選手達が、身体の大きさによって自分達が屈服させられることを拒絶出来ることを明確に示していた。
その時そのボールは、ワンバク選手が好きなコースに空中を飛んでいた。この図体の大きいアメリカ人、181cmの長身は、キンガ・ユカリ選手によってボールを先に取られていた、彼女の頭から爪先までの高さは161cmしか無い。
平均して、日本の選手達は、米国やヨーロッパの対抗相手に比べて、7cm、2インチ以上は背が低かった。
小柄な女性、キンガ選手が力強い跳躍を見せてくれたその一つの出来事の中で、スポーツで成功するカギは屡々、体格で はなく、タイミングであると云う事が証明された。タイミングと決断である。
日本チームの監督、男性、ササキ・ノリオ氏は、この少なくとも3年間は、彼のチームの選手達の頭にこの事を叩き込んで来た。彼は、屡々、地震と津波と原発で傷ついた国の為に戦っていくモチベーションについて質問される、それに対しドイツ戦の前にも使ったそうだが、3月11日の被災写真をチーム全員に見せてモチベーションを高めている、と云う。
しかしながら、ササキ監督の頭の中では、ワールドカップに勝利することは、2008年の北京オリンピック以来、ずうっと練られ暖められていた。
北京では日本は4位で終わってしまった、ササキ監督は、選手達に、メダルを勝ち取れるチームは、自らにもっと多くのことを要求している、と言った。
ササキ監督は選手達を、ワールドカップに向けて、動物を訓練する様に、鍛えに鍛えた。数年、厳しく動機付けした後、地震が来た。ゲーム毎に、監督はライバルを研究する事、状況に応じて選手達にアドバイスすることが、自らへの教育であった。
アメリカチームに関するササキ監督の理論は、例えば、彼等を攻撃する時は、彼等が決定的な打撃を与えたと、彼等が思った時、その時である、と云う事であった。” アメリカチームがゴールして得点する時、彼等は走るのを止めてしまう、我々はそれを見た ”、と彼は明快に言った。
アメリカチームは2度リードした、そして2度、デフェンスは走るのを止めた、その間日本チームは報復するのに充分な時間を得る事が出来た。
魅惑的な心理分析だ。しかし日本のキャプテン、サワ選手は別の説明をしてくれた。
我々日本チームは走った、走りに走った、我々は消耗し切ったけれど、走り続けた、とサワ選手は云う。彼女は14才の時から走り続けて来た。現在、5回目のワールドカップ、米国時代を含めてプロサッカー選手として18年目に
入っている、彼女はこのワールドカップトーナメントの中で、最も完成したサッカー選手であった。
彼女は、他の殆どの人達がまだ見た事のないパスを作り出す彼女自身の才能で、ゴールを捕えた。彼女は、選手単独で上げたゴールでも、最も多い得点をし
ている。そこには、延長戦終盤でワンバクのゴールを帳消しにした、コーナーキックからのボールをポスト際に入れた、一寸触っただけのシュートも含まれているが。
勿論、一人の選手がチームやトーナメントを作る訳ではない。決勝戦でのPK戦、プレッシャーがかかり過ぎて、アメリカチームは神経過敏になっていたが、日本のゴールキーパー、カイホリ・アユミ選手は、見た所、自分の肉体構造のあらゆる部分を使って、曲芸的で挑戦的な防御行動を取っていた。
PK戦は、一ヶ月もプレイし、発展途上の人生でもあるトーナメントにとって、落胆させる様な結末である。
しかし、今回の女子ワールドカップは、2006年の男子、これもドイツで開催されたが、イタリーとフランスの決勝となった、この男子のワールドカップに較べて、無限の感動を呼び起こす結末となった。イタリーがあの決勝戦で、厳しい戦いの後、再びPK戦で勝利をものにしたが。
試合終了のホイッスルが鳴った後、サワ・ホマレ選手、傑出したプレイヤーで、2011年ワールドカップの得点王となった、その彼女は、今回の勝利が母国日本に及ぼす影響について、もう一度尋ねられた。
” 日本は傷付けられ、非常に多くの命が失われた”、と彼女は云う。 ” 私達女子チームはそれを変える力は無い、しかし日本はまた復活している、今回のワールドカップは、我々日本チームが日本の国を代表し今後も走り続ける事を止めない姿を皆様にお見せする良い機会でした ”。
完
●【津山恵子のアメリカ最新事情】NYスポーツバーでサッカー女子W杯
決勝戦を見た』
決勝戦を見た』
<ウオール・ストリート・ジャーナル2011年 7月 20日 11:32 JST >
●【なでしこジャパン】「ずっと夢見てきた」。澤穂希の決勝への思い
と勝利のカギ>
[2011年07月17日(日)]早草紀子●取材・文
http://blog.shueisha.net/sportiva/jfootball/index.php?ID=312
と勝利のカギ>
[2011年07月17日(日)]早草紀子●取材・文
http://blog.shueisha.net/sportiva/jfootball/index.php?ID=312
○『なでしこ、PK戦を制してワールドカップ優勝!
FIFA女子ワールドカップドイツ2011 決勝(vsアメリカ)マッチレポート』
FIFA女子ワールドカップドイツ2011 決勝(vsアメリカ)マッチレポート』
●『女子ワールドカップ 誇り高き敗者』http://sankei.jp.msn.com/sports/news/110720/scr11072011020001-n1.htm
●『海堀、神の足!米国止めた!/女子W杯 』http://www.sanspo.com/soccer/news/110719/scc1107190504019-n2.htm
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