日本のメルトダウン(529)「日米中興亡の120年目」-日本衰亡への道の「ノー・リターン・ポイント」を超たのか」
日本のメルトダウン(529)
「日米中興亡の120年目」の行方は-
◎「安倍自民党は日本衰亡への道の「ノー・リターン・ポイント」
を超えてしまうのか」
★「日中戦争の「泥沼化」を引きおこした近衛外交の大失敗を
再び繰り返してはならない」
②日米TPP交渉不成立、漂流、日米関税対立で農業守って
国に亡ぶ愚を避ければならない。―
① 「3/11からまもなく3年」だが、政府が、25日に決めた新しいエネルギー基本計画の後ろ向きの変われない原子力政策に世界が呆れている。
② 今年は「日清戦争から120年」「英米のバックアップによってポーツマス講和条約によってかろうじて引き分けた日露戦争から110年」「日本人支援により孫文が実現した近代中国誕生の辛亥革命(1911)から103年」「第一次大戦勃発(1914)から100年」
③ 来年は「第2次世界大戦の日本敗戦」「日米戦争敗戦」(1945年)から70年と「歴史のターニングポイント」が次々に襲ってくるが、「歴史忘却病」「歴史音痴」たちが再び失言、暴言をくりかえさないか、きになる。そこで過去ログでもう一度歴史を学びたい。
★★再録<2011年“日本衰退から再生の道はあるのか”>
―今年(2011)は辛亥革命(10/10)から100年、真珠湾攻撃(12/8)
から70年の歴史転換点ー日本は今後どうなるか。
http://maesaka-toshiyuki.com/history/995
① 今年(2011)は日米中の興亡史100年目の歴史的な転換年→『3・11』で「第3の敗戦』か!
<日本人支援の孫文の辛亥革命(1911)―満州事変(1931)―日米戦争(1941)-日本敗戦(1945)-中華人民共和国(1949)日中国交正常化(1972)-鄧小平改革開放路線(1978)-日本の1人当りGDP世界一(1993)-中国GDPで日本を抜く(2010)―→2020年には中国が米国を抜き世界一へ、日本は6位へ転落
② 文明、国家の興亡サイクルは約30年~80年(『勝者敗因を秘め、敗者勝因を蔵す』
③ 中国インド新興国躍進、EU,米国の没落のグローバリゼイションで、「3・11日本敗戦」はすでに不可避の情勢にある。
今こそ30年先の日本復活をめざす長期的戦略が必要。
3・11による政治的混乱、リーダーの不在を見るにつけ、明治のリーダーの偉大さ
が身にしみる。歴史を通じて「日本病」の正体とその処方箋を考える。
④ 明治のリーダーは20歳代の青年、最下級の武士、列強の植民地にされる危機感より鎖国から開国へ。学問あり(学歴なし)、修羅場の体験、行動力。外国を必死に学び、海外留学した。お雇い外国人(3千人)から西欧の制度、技術を導入。植民地にならないよう必死の近代化、国家戦略―『富国強兵』『殖産振興』に取り組んだ。
⑤ 『坂の上の雲』の実現=中国の中華思想(華夷秩序)、朝鮮は小中華で日本を蔑視。
西欧の侵攻、特にロシアに共同で対抗しようと訴えても聞き入れず、朝鮮の支配をめぐって対立、日清戦争(1893)へと勃発した。
⑥ 当時の世界は弱肉強食、帝国主義、植民地獲得戦争中。『砲艦外交』「恫喝外交」、ロシアは『南方志向』『不凍港』を求めて中国、朝鮮を狙い日本との交渉を一切無視。
⑦ 日清戦争(明治27年・1894)10年後の日露戦争(同37年・1904)でロシアになぜ弱小貧乏国・日本は勝てたのか。
軍事力・国力差10倍の巨人と子供の戦争。日清戦争以後、臥薪嘗胆((10年間)、日露戦争を想定して「国家戦略」で軍事力を増強した(今回の原発事故はこの逆に想定外を連発、リスク管理を怠った。日米戦争も同じ想定外の敗戦。<日本病①>
⑧ 長期的なトップリーダー作りに成功。陸軍は川上操六(参謀総長)、桂太郎(首相・陸相)、海軍は西郷従道、山本権兵衛のコンビが人事抜擢,養成を行なった。高橋是清の外債募集の成功。当事の国家予算の5倍の借金。ウラジオストック(東方を征服せよ)の意味。シベリア鉄道の開通(1904)前に先手必勝で開戦した。
⑨ 最大の勝因はインテリジェンス(智慧、情報、諜報、スパイ)にある。陸軍参謀総長・川上操六が最大の殊勲者だが、忘れ去られている。自らモルトケドイツ参謀総長に弟子入り、福島安正、明石元二郎、宇都宮太郎、田中義一、広瀬武夫、荒尾精、花田仲之助などの優秀な情報将校を養成し、ヨーロッパ、ロシア、中国、満州に配置し諜報網を張って、情報作戦を展開、後継者を育成していた。<日本病②>
⑩ 日本海海戦は当時最新の無線技術・IT技術による世界海戦史上、空前の勝利。アジアに張り巡らせたインテリジェンス網の情報・謀略・妨害の勝利。軍事力と情報力の一体化で、奇跡的な勝利だ、実はあらゆリスク想定をして、IT技術完璧に使いこなしたインテリジェンス(情報戦略)の勝利であることが忘れ去られている。<日本病③>
⑪ 「戦争とは外交の一手段である」。日英同盟など外交の勝利―金子堅太郎のルーズベルト工作、日英軍事協定は情報諜報の交換、米国、ルーズベルト大統領は日本応援、ポーツマス講和を斡旋した。日本の外交勝利。外交とはインテリジェンスの結晶、外交音痴が国を潰す。今は国家戦略・インテリジェンス機関がない国<日本病④>
⑫ 太平洋戦争は全くこの逆。勝ちにおごった(日露戦争後と同じ。日中戦争では『中国政府は相手にせず』と外交を自ら拒否、泥沼の大陸に大軍を派遣して、ニッチもサッチモいかなくなった。(北朝鮮交渉、国の借金が1千兆円を突破も同パターン)<日本病④>
⑬ 戦後の世界第2の経済大国、膨大な公共土木事業(戦艦大和の大艦巨砲主義)、
20世紀の大量モノづくり製造国家から21世紀のIT情報国家に転換できなかった。
⑭ 3・11も日本の原発技術は世界一という思い上がり、想定外という思考の未熟さ、異論を排する原子力村体質+自然災害+政治災害=「第3の敗戦」<日本病⑤>
⑮ 日本はもともとガラパゴス国家(世界唯一の例外国家)日本の特徴は島国、ほぼ単一民族・日本語。無宗教・均一国家。世界の大部分は大陸・多民族多言語・他宗教・共生国家。開国し,多民族共生国家に脱皮できなければ日本は死<日本病⑥>
⑯ 4重苦を克服できるのかー世界史上初の超高齢化・人口減少国家。1千兆円に上る借金の国家倒産迫る、若年労働力の減少、
原発事故収束の長期化。地球環境異変、自然災害激増―を突破するために明治のリーダーのインテリジェンスに学べ。
関連記事
-
世界も日本もメルトダウン(962)★『ポピュリズム跋扈の中、日露急接近で世界史は動く 米国が最も恐れる対米独自外交路線に安倍は踏み切れるか』●『コラム:北方領土問題で急接近するロシアと日本』●『 パックンのちょっとマジメな話 盛り土は気になるけど、北方領土もね』●『米国には「二重投票」する有権者が百万人! 大統領選のインチキ暴く』●『 未来の電子社会に影を落とす過去の冷戦、 米大統領選の電子投票システムもハッキングされる? (英FT紙)』●『ノルウェーの巨大ファンド:国富を使わない方法 (英エコノミスト誌)』●『ついにスマホブームは終わるのか? 今年の世界出荷台数、ほぼ横ばいとの見通し』
世界も日本もメルトダウン(962)★ ポピュリズム跋扈の中、日露 …
-
速報(438)『日本のメルトダウン』●『日本経済は13年度は高成長も、14年度はゼロ成長』●『『在日中国人がみた日中関係』(動画)
速報(438)『日本のメルトダウン』 &n …
-
日本メルトダウン脱出法(886)『世界中の中央銀行は「巨大」になりすぎている 、独善的になって暴走すると金融危機の再来も』●『国民への「バラマキ」をフェアかつ有効に行う方法はあるか?』●『「日本流おもてなし」は外国人観光客に本当に好評か』●『中国バブル崩壊は「必ず起こる」中国の著名大学教授が主張』●『企業経営:「弱小レスター」優勝の教訓 (英エコノミスト誌)』
日本メルトダウン脱出法(887) 世界中の中央銀行は「巨大」になりすぎている …
-
『50,60,70歳のための晩年長寿学入門』★『エジソン(84)の<天才長寿脳>の作り方②」★『発明家の生涯には助産婦がいなくてはならない。よきライバルを持て』★『エジソンの人種偏見のない、リベラルな性格で、日本人を特に愛した』★『失敗から多くを学ぶ。特にその失敗が全知全能力を傾けた努力の結果であるならば』』
2018/11/23 百歳学入門(96)記事再録 &nb …
-
「Z世代のための日本リーダーパワー史研究』★『「電力の鬼」松永安左エ門(95歳)の75歳からの長寿逆転突破力①』★『昭和戦後の日本が敗戦によるどん底から奇跡の復活を遂げたのは松永安左エ門(95歳)が電力増産の基盤(水力発電ダム)と9電力体制を万難を排して実現したことで高度経済成長が実現した』①
2021/10/05「オンライン・日本史決定的瞬間講座 …
-
日本リーダーパワー史(176)●○全国民に勇気と感動の『沢選手の決定力―『結果を出す』『夢は見るものではなく、 叶えるものだ』
日本リーダーパワー史(176) ●○全国民に勇気と …
-
『オンライン/新型コロナパンデミックの研究』-『新型コロナパニックと東京五輪1年延期へ(4月1日記)』★『パンデミックの中心地はヨーロッパから米国へ飛び火』★『世界の関心はいまや全面的にコロナパニック拡大と経済的打撃に集中しているが、日本の関心は東京五輪の1年延期問題の成り行きに。果たしてどうなるか!?』
新型コロナパニックと東京五輪1年延期(4月1日記) 前坂 俊之(ジャ …
-
『オンライン講座/日本興亡史の研究 ⑯ 』★『児玉源太郎と川上操六の国難突破力を比較する』★『日清戦争開始直前(明治27年7月)のロシア恫喝・砲艦外交に伊藤博文首相、陸奥宗光外相と川上操六参謀本部次長はどう対応したか』★『名将・川上操六はロシアの干渉にビクつく参謀本部の幕僚たちを「ロシアの干渉などにビクビクするな!従来きめた方針で断固やるのだ]と一喝!した。まさに鶴の一声だった』
2013/04/16 日本リーダーパワー史(375)空前絶 …
-
速報(66)『日本のメルトダウン』★☆『日本の原発依存症を生む補助金中毒文化』②―『ニューヨーク・タイムズ』(5月30日)
速報(66)『日本のメルトダウン』★☆『日本の原発依存症を生む補助金中毒文化』② …